今年で最後となるモンジュイックでのバルセロナ・ダービーはロスタイムにレオ・メッシが勝ち越しPKを決めバルサが制した。疑惑のゴール、退場、観客席での発煙筒騒ぎによる試合中断、疑惑のPKとあらゆる要素が詰め込まれ、いつになく“荒れた”ダービーとなった。

 敗れたエスパニョールは当然ながら怒り心頭といったところで、サンチェス・リブレ会長は「恥ずべきジャッジ」と主審を批判し、怒りを表した。バルトロメ・マルケス監督は審判に対するコメントは避けたものの、疑惑のPKに触れ、「このような形で負けるのは非常に不当だ」と不快感を表した。また、先制ゴールを決めたエスパニョールのFWフェラン・コロミナスも「不満を言うのはすきじゃないけれど、今日は審判にやられた。ネネの退場は僕らに影響を及ぼしたし、その後、審判は僕らにたくさん笛を吹き、多くのカードをだした。僕らは大きなダメージを受けた」と不当性を強調し、チームの声を代弁した。

 現在、エスパニョールはバルセロナ近郊の街コルネージャに新スタジアムを建設中で、2009-10シーズンからダービーはコルネージャに場所を移すことになる。1998年から続いたモンジュイックでのダービーは今年で最後。その最後のダービーはエスパニョールにとって怒りのダービーとなった。そして、いろんな意味でダービー史上忘れられないものとなった。

(スペイン通信)