現在、プレミアリーグの得点ランキングでトップに立つウィガンのFWアマル・ザキの動向について、レンタル元であるエジプトのザマレクは、完全移籍のオプションは含まれていないとのコメントを発表。開幕直後に初挑戦のプレミアリーグでブレークしたエジプト人が、ビッグクラブに引き抜かれる可能性も浮上している。

 今夏の移籍マーケットで、エジプトのザマレクに対し125万ポンド(約2億5千万円)を支払い、1年間のレンタル移籍でザキを獲得したウィガン。そして、ザキは開幕直後からブレークを続け、プレミアの他クラブからも注目を集める存在となっている。しかし、ウィガンのスティーブ・ブルース監督は、ザキとの契約の中に、一定金額以上を支払えば優先的に完全移籍に移行できるとの条項を含まれているとコメント。今シーズン終了後には、完全移籍へのオプションを行使すると語っていた。

 しかし、ザキのレンタル元であるザマレクのマンドゥー・アッバス会長は、ブルース監督が語るような条項は存在しないとコメント。来夏にウィガン以外のクラブへザキを売却する可能性も示唆している。

「ウィガンがザキとの契約を完全移籍に移行できるオプションを持っているという報道があったが、これはまったくの作り話だ。ザキのレンタル移籍の契約で、ウィガンは125万ポンドを我々に支払い、さらに今シーズン中に10得点以上を記録すれば、さらに50万ポンド(約1億円)を支払う予定になっている。しかし、来夏の時点でザキの移籍先を決めるのは、我々だ」

 2008年のアフリカ・ネーションズカップでの活躍などが評価され、今夏プレミアリーグへの移籍を勝ち取ったザキ。開幕直後からの活躍は、イングランド・サッカー界に衝撃を与え、国内外のクラブからも注目を集めている。思わぬ掘り出し物を手にしたウィガンだが、レンタル移籍の条項次第では、1シーズン限りでエジプトから来た点取りやを失う可能性もありそうだ。