2010年W杯予選のスタート(6日、対オーストリア)を前に、現役を退いたテュラムのあとを受けてフランス代表のセンターバックとして期待されているフィリップ・メクセス(ASローマ)のインタビューが5日付のレキップ紙に掲載された。

 ユーロ2008では、最終選考で落選し代表入りを逃したメクセス。選ばれたブームソンやスキラッチより実力は上なのになぜ、という声が数多く聞かれた。原因はドメネク監督との関係がうまくいっていないため、との見方がほぼ定説のようになっていたが、今回のインタビューでは監督との関係改善に努めているようすが窺える。

 メクセスは今回の代表合宿で監督と語り合い、「意識せずに監督にネガティブなイメージを与えていた」ことを認めている。とくに言動によってというわけではなく、「僕がここは自分の家じゃないと感じている、そういう印象を与える何かを発していた」と分析している。

 そのメクセスが、先月20日の親善試合(対スウェーデン)で実に1年ぶりに先発で出場したときには、「初めてメンバーに溶け込んでいる自分を感じた」という。

 テュラムが自身の「後継者」の最有力候補として挙げたこともあるメクセス。ASローマのレギュラーとして4シーズンにわたり申し分ない活躍をしてきたものの、これまで代表としては9試合(うち先発5試合)しか出場していない。ドメネク監督が就任してから試合に出たのはわずかに3度。26歳と脂ののる年齢に達し「あとがないというわけじゃないが、実際それに近い」と自覚しているだけに、監督からの信頼を確実にし代表に定着したいという意欲が高まっているようだ。