9月に行なわれるW杯予選2試合(6日オーストリア戦、10日セルビア戦)のメンバー22人を発表したフランス代表のレイモン・ドメネク監督が、今回の選考について語った。レキップ紙などが報じている。

 20 日の親善試合スウェーデン戦のメンバーからCBのブームソンを外したことについては、リヨンでの出場機会が減っていることを理由に挙げた。同様に、ユーロ2008で守護神を務めたクペに関しても、移籍先のアトレティコ・マドリーで控えに回っているために招集を見送ったという。

 マケレレを招集しなかったことについては、本人が代表引退を表明しているからではなく、パリ・サンジェルマンに加わってから日が浅いため。「2〜3ヶ月後に彼がどんな状態にあるかを見極めたい。(マケレレの代表復帰を)真剣に考えている」と再招集があり得ることをにおわせた。

 たしかに、新しい代表メンバーは、平均25.3歳と大幅に若返っている。30歳を超えるのは、アンリ(バルセロナ)とギャラス(アーセナル)のみ。クラブで長くキャプテンを務めた経験があるのもこの2人だけで、マケレレのようなリーダー格が不可欠という考えにも一理ある。プレーの面でも、前回のスウェーデン戦で、トゥララン(リヨン)とラサナ・ディアラ(ポーツマス)の守備的MFコンビにまだ頼りなさも感じられた。

 「代表招集を拒むことは禁じられている。それは規約にも書いてある」というドメネク監督。代表にピリオドを打つのは選手の意思とは関係ない、というのが彼の主張だ。スウェーデン戦に選ばれなかったことから、代表引退を決意したフレイ(フィオレンティーナ)を呼び戻すことも十分考えられ、その場合はまた物議をかもすことになりそうだ。