今シーズンからインテルを指揮するジョゼ・モウリーニョ監督は、古巣チェルシーを昨年9月に退団した経緯を振り返り、「もっと早くに辞めるべきだった」と語った。

 2006-07シーズンのチェルシーで、プレミアリーグの優勝を逃しながらも、FAカップのタイトルを獲得したモウリーニョ。そのシーズンオフに代理人から監督就任を打診してきたクラブの存在を知らされていたというポルトガル人監督だが、チェルシー残留を決断していた。しかしモウリーニョは、クラブと合意の上で、2007-08シーズン開始直後に電撃退団。今オフのインテルの監督就任が決まるまで、現場から離れていた。

 この経緯について振り返ったモウリーニョは、チェルシー残留の判断が間違いであったと告白。「人生で唯一後悔している決断だった」と語っている。

「私のキャリアの中で後悔している瞬間があるとすれば、あのFAカップ決勝の後だ。私の代理人から、『“クラブX”が興味を示している』と言われたが、私は断ったんだ。チェルシーでのキャリアを楽しんでいたし、離れるつもりもなかったからね。しかし、あのタイミングでチェルシーを辞め、イングランド・サッカー界に別れを告げるべきだったんだ。今でも後悔しているよ。だって、私にとって2007-08シーズンは2ヶ月しか続かなかったのだからね」

 2005年にチェルシーを50年ぶりのリーグタイトルに導いた偉業に加え、歯に衣着せぬ発言などで、イングランド・サッカー界に旋風を巻き起こしたモウリーニョ。しかし、「チェルシーには今でも友人が多い」と語るなど、クラブを愛する余り退き際のタイミングを誤ってしまったようだ。