フランス代表が20日、国際親善試合でスウェーデンと対戦し3―2で勝利、9月からはじまる2010年W杯予選に向けてまずまずのスタートを切った。

 フランスはこれまで通り4-4-2のフォーメーション。先のユーロでフランスにとって最後の試合となったイタリア戦の先発メンバーからは5人が入れ替わった。GKはマンダンダ(レキップ紙の評価は10点満点の7)、DFは左からエブラ(4)、メクセス(5)、ギャラス(6)、サニャ(6)。守備的MFにトゥララン(6)、ラサナ・ディアラ(5)、攻撃的MFにマルダ(6)、ゴブー(7)、FWにベンゼマ(7)、アンリ(7)という顔触れだった。

 ドメネク監督は試合後レキップ紙のインタビューに、W杯予選もほぼこの布陣で臨むと答えた。ただし、このメンバーに今回ケガで欠場したリベリ、ベン・アルファ、ナスリが加わるため、攻撃陣には若干の変化があると見られる。

 ユーロのグループリーグ3試合で1点しかあげられなかったフランスには攻撃面の強化が求められているが、ドメネク監督は3ゴールという結果に「いい展開がたくさんあった」と満足感を表している。

 2点を献上したことについては、「スウェーデンの攻撃展開は予想外だったし、興味深い。でも攻撃の軸になったシェルストレームは、“フランス人”(リヨンでプレー)だからね」と独特のやり方ではぐらかした。ゴール前のメクセス―ギャラス―マンダンダという新トリオが息の合った連係を発揮できるかが今後のカギとなる。ちなみに、メクセス―ギャラスのCBコンビでは、これまで3試合、66分しかプレーしていなかった。

“新生”フランスのキャプテンを務めたのは、ティエリ・アンリ。コンビを組むベンゼマが実質的に1トップの形をとり、かなり下がったところまでボールを拾いにいく新しいプレースタイルが目を引いた。前半こそ精度を欠くパスが目立ったが、後半には調子をつかみ、華麗なヒールパスでフランスの3点目をアシストした。
 
 この試合では、ベンゼマ、ゴブー(2得点)に加え、スウェーデンのシェルストレームが得点、リヨン勢が4ゴールと活躍した。

 なお、ACミランからボルドーに移籍し、飛躍に期待がかかるグルキュフはロスタイムに投入され、代表デビュー戦はわずか42秒の出場となった。ただしこれまでには、同じボルドーのジュリエッティが2005年10月に“記録”した「5秒」という最短レコードがある。