バレンシアのMFダビ・シルバが残留を決めたことで、バルサのグアルディオラ監督もベギリスタインTDも選手補強において他の選択を選ばなければならなくなったようだ。グアルディオラ監督はこれまでもクラブが動向をチェックしていたゼニトのFWアンドレイ・アルシャビン、ボカ・ジュニアーズFWのロドリゴ・パラシオの2選手に絞り込み、現在の状況について確認するため相手クラブと改めてコンタクトを取った模様。

 アルシャビン獲得へのネックはズバリ経済面での問題。バルサの提示した1200万ユーロ(約19億円)のオファー額に対し、ゼニトの要求額は2500万ユーロ(約40億円)。その後、バルサはオファー額を1500万ユーロ(約24億円)まで引き上げ、ゼニトも2000万ユーロ(約32億円)まで引き下げたものの、両者の開きは大きく交渉は止まったまま。いずれにしても、バルサに1500万ユーロ以上出すつもりはない。

 一方、パラシオの場合は事情が異なる。当初、ボカ側はパラシオを売却する準備もできていたが、アルゼンチンでの移籍期間が終了したため、数日前にパラシオ獲得という選択肢は白紙となってしまった。

 しかし、バルサにこれ以上の補強を焦る必要はないと言える。2008-09シーズンのチーム作りはうまくいっており、グアルディオラ監督もチームのこれまでのパフォーマンスに満足している。それに、カンテラ出身のFWペドロのようにプレシーズンでの活躍で若手選手を新戦力として計算できるメドが立ったことも理由に挙げられる。つまり、バルサが補強に動くのは経済面の条件でバルサ首脳陣の要望通りとなる場合のみということだろう。

(スペイン通信)