マンチェスター・ユナイテッドのアレックス・ファーガソン監督は、今夏の移籍マーケットで戦力補強を行なわない考えを明らかにした。

 昨シーズン、プレミアリーグとチャンピオンズ・リーグの2冠を獲得したマンU。ベテランと若手がバランスよく配置されたチームは、圧倒的な強さを見せた。そして迎えた今オフ、ファーガソン監督はFW陣の補強に着手すると示唆し、獲得候補にはディミタール・ベルバトフ(トッテナム)、ダビド・ビジャ(バレンシア)などの名前が浮上していた。

 しかし、この老将は現有戦力に大きな信頼を寄せていると語り、補強を見送る考えを語っている。

「我々は、皆さんが期待しているような補強をまだ行なっていない。恐らく、大半は昨シーズンと同じメンバーで新シーズンを迎えるだろう。彼らは十分の結果を残したのだからね。若手とベテランのバランスは絶妙だ。ここ数年の補強がうまくいった証拠だよ。つまり、シーズンを戦うメンバーは揃っているということだ」

 昨シーズンのチームを、「マンU史上最強」と語ったファーガソン。2008-09シーズンの開幕は、FWウェイン・ルーニーや、残留が決定したクリスティアーノ・ロナウドを怪我で欠くが、各ポジションにバランスよく選手が控えているだけに、大崩れする可能性は低いだろう。自身が築き上げた“最高傑作”に絶大なる信頼を寄せる老将は、プレミアとチャンピオンズ・リーグの連覇に大きな手ごたえを感じているようだ。