21日、ラシン・サンタンデールのマルセリーノ監督が辞任を発表した。「2ヶ月前に会長と話し、そこでチームには残らないという決断も伝えた。タイトルを狙え、ビッグクラブと呼ばれるもっと高いレベルのチームの指揮と執る可能性を探してみたい」。辞任の理由について同監督はそう明らかにした。

 2005-06シーズンにレクレアティーボ(当時2部)の監督に就任したマルセリーノ監督は、同クラブを1部に昇格させ、翌シーズンにはクラブ史上最上位となる8位でフィニッシュさせている。そして今シーズンはラシンを率い、6位でクラブ創立初となるUEFAカップ出場権獲得へと導いた。ここ数日は辞めるか、続けるか迷ったというマルセリーノ監督だが、初志を貫くことに決めたとのことだ。

 スペイン国内でタイトルを狙えるクラブとなると限られてくる。今シーズンの上位チームはどのクラブも監督は決まっているようで、新たな動きはない。マルセリーノ監督にはこの4月にもバレンシアの次期監督として有力誌されていたものの、白紙となった経緯もある。

「来シーズン、どこの監督になっているかは分からない。今はっきりしているのは、家路をたどるということだ」と語ったように、マルセリーノ監督の次の職場は今のところ決まっていない。卓越した戦術理論を持つ期待の若手監督の一人であり、限られた戦力の中で最大限の結果を出す手腕は高い評価を受けているだけに、今後の動向が注目される。

(スペイン通信)