元イングランド代表監督のスティーブ・マクラーレンが、キャリアの再スタートの地にオランダを選ぶ可能性が浮上した。就任がうわさされるクラブは、今シーズンのエールディビジを4位で終えたトゥベンテだ。

 プレーオフでアヤックスに勝利し、来シーズンのチャンピオンズ・リーグ出場権を獲得したトゥベンテ。しかし、現監督のフレッド・ルッテンは来シーズンからドイツのシャルケで指揮を執ることがすでに決まっており、新監督の人選が進められている。そこで浮上したのが、昨年11月にイングランド代表監督を退任して以来、現場から遠ざかっているマクラーレンだ。

 18日のプレーオフを現地で観戦したマクラーレンは、数ヶ月前からコーチング・メソッドを学ぶべくPSVの練習を見学するなど、オランダのスタイルに興味を示している。さらに、マクラーレンの代理人を務めるコリン・ゴードンも、オランダでの監督生活について、その可能性を否定していない。

「スティーブはトップクラスの監督だ。監督を探しているクラブから注目されるのは当然だ。今回オランダを訪れたのは試合観戦が目的だが、様々なうわさが飛び交うのも仕方がないね。他には、スペインのヘタフェやデンマークのクラブなどの候補にも名前が挙がっている。もちろん、トゥベンテもオプションのひとつだ。チャンピオンズ・リーグの出場権も獲得したしね。スティーブには十分な経験があるし、海外での挑戦も選択肢のひとつだ」

 一方、トゥベンテ側はマクラーレンの監督就任については、いまだ慎重な態度に終始している。クラブの広報担当は、「マクラーレンがスタジアムにいたのは、純粋にオランダのフットボールを楽しむためでしょう。我々は新監督の人選を行なっているところです」とコメント。現アヤックス監督のアドリー・コスターも候補に挙がっており、その人選には注目が集まる。

 先月に応じたインタビューで、「チャンスさえあれば、海外で指揮を執ってみたい」と語っていたマクラーレン。母国のユーロ2008予選敗退という大失態を演じた指揮官は、海外挑戦で再スタートを切ろうとしているようだ。