19日のセリエA最終節、アタランタ戦に挑んだFWボリエッロ(ジェノア)は19ゴールから上乗せできず、21得点をマークしたFWデル・ピエロ(ユベントス)がセリエA得点王を初戴冠した。敗れたボリエッロは試合後怒りに我を忘れた挙句、サポーターへの挨拶も放ったらかしにしてロッカールームへ去った。

 同僚FWトレセゲも20ゴールをマークし、ユベントスが1・2フィニッシュを決めた。同一クラブ選手による得点王ランク上位2位占拠は、セリエA史上2度目のことである。デル・ピエロ&トレセゲのコンビは、1988年のマラドーナ&カレカ(ナポリ)以来の偉業を達成したことになる。

 デル・ピエロは昨季のセリエB得点王(20ゴール)に続いて、2年連続でセリエB・A得点王に輝いた。唯一の前例は、伝説的FWパオロ・ロッシ(当時ヴィチェンツァ)による1976-77年(B)、1977-78年(A)のケースしかない。
セリエAとBでは求められるサッカーの質が異なる上、連続記録となると2年以上に及ぶ長い期間にわたって高いレベルのフィジカル・コンディションを維持しなければ達成は不可能だ。
 両リーグで得点王獲得に成功したFWは、トニ(現バイエルンM)、ビアホフ(元ウデネィーゼ、ミラン)など過去に6人いるが、上記の2人のように連続して獲ったものではない。

 デル・ピエロは今から10年前のシーズンにも21ゴールを記録しているが、そのときは得点ランキング4位だった。
 約8か月前に代表とクラブ両方で一度居場所を失った。そして自分自身の復活に賭けた。ドナドニ伊代表監督はおそらくユーロ代表に選出せざるを得ないだろう。デル・ピエロはあまつさえ、2010年W杯南アフリカ大会出場へも意欲を燃やしているとされる。彼は見事に賭けに勝ったのだ。