18日に閉幕したセリエA。今季はリボルノ、エンポリのトスカーナ勢2クラブと、パルマが初めてセリエBに降格した。かつてクレスポ、ゾラ、ベロン、カンナバーロ、ブッフォンらを擁しUEFA杯をも制した栄光はいずこか。パルマは18シーズンも戦ってきた1部からBに落ちる。

 わずか32歳の地元青年実業家であるトンマーゾ・ギラルディ会長は、最終節を前に残留請負人として招聘したクーペル監督を解雇するショック療法で最後のチャンスに賭けた。しかし、結果的にはFWイブラヒモビッチ(インテル)による劇的優勝の引き立て役となってしまった。

「サポーターに謝りたい」と殊勝なところを見せた同会長だが、一転「われわれは下位リーグから再出発しなければならない。私は謝罪したが、そうしなければならないのは私だけではない」と、責任は現場にあるというシビアな言葉も吐いた。
 MFモッローネは涙ながらに「Aに戻るために自分はクラブに残る。この降格は俺のキャリアで最悪の1ページだ」とスタジアムを去った。今のパルマにスター選手はいない。かつての栄華は望むべくもないが、“ジャッロブル(=黄青、パルマの愛称)”の復活を待ちたい。