リーガ最終節、対ムルシア戦を前に最後の試合前記者会見の場に現れたバルサのライカールト監督。すでに別れのコメントを残している同監督がメディアの前で話すことはなかったが、去り際に記者団からTシャツがプレゼントされる一幕があった。

「Mai fumaras sol」。赤いTシャツの胸部分にはそうプリントされていた。カタルーニャ語で「一人でタバコを吸うことはない」という意味だが、「貴方は一人じゃない」という意味を込めたものだろう。誠実な人柄、そして紳士的な言動でライカールト監督とメディアの間にはトラブルもなく、また愛煙家として知られるライカールト監督への記者団からの親愛のしるしだ。

「残念だが、数日前にタバコを止めたんだよ」。そう答えたライカールト監督だが、記者団の気持ちに感謝の意を表していた。そして、ライカールト監督らしい配慮で、「今日はこれまで私をしっかりサポートしてくれたエウゼビオに話してもらいたいと思う」とエウゼビオコーチに記者会見の場を譲った。

 すでに2部降格が決まっているムルシアとバルサの試合には何も懸けるものはない。それでもプロとして、勝利という形で2007-08シーズン、そしてライカールト監督の幕を下ろしてもらいたいものだ。

(スペイン通信)