イタリアリーグも残すところあと1試合。セリエAでは、首位のインテルが3連覇を賭けてパルマと対戦、勝点差1で2位のローマは奇跡の優勝目指してカターニャと対戦する。

 さて、リーグが終わると早くも来季に向けた戦力補強が活発化するが、現時点でもっとも去就が注目されているのが、ミランのアンチェロッティ監督だ。現在5位のミランは、最終節で4位への順位アップを目論むが、これを果たせず来季のチャンピオンズリーグ出場権を逃すことになれば、アンチェロッティの退団は確定的となる。その際、アンチェロッティはどこに行くのか。

 もうひとり“主役”がいる。それはイタリア代表のドナドーニ監督だ。6月に行われるユーロ2008でベスト4進出というのが、彼に課せられたノルマ。仮に達成できなければ、イタリアサッカー協会のアバーテ会長はドナドーニを解任する可能性が高い。

 そして今、ドナドーニが解任された場合の後任候補として、アンチェロッティが急浮上しているのだ。以前からアンチェロッティは、「ミランの後を考えた場合、クラブには興味がない。もし監督を続けるなら代表チームになる」と語っており、もしイタリア代表監督の話があれば断る理由はないだろう。優勝の行方も当然ながら、そういった意味でも今週末のセリエA最終節はよりいっそうの注目を集めている。