11日のプレミアリーグで膝を負傷したチェルシーのFWディディエ・ドログバが、21日のチャンピオンズ・リーグ(CL)決勝の出場を明言。マンチェスター・ユナイテッドとの一戦については「勝利できる」と力強く語った一方で、来シーズン以降の去就については口を閉ざした。

 プレミアリーグ最終節のボルトン戦で膝を痛めたドログバ。一時は、CL決勝の出場が危ぶまれていたが、「深刻なケガではない」と周囲の心配を一蹴。クラブ史上初となる欧州チャンピオンのタイトル獲得に自信をみせた。

「膝をかなり強く打ち付けて、試合中は痛みもひどかった。12月に手術をした箇所だったからね。でも、試合後すぐにアイシングしたから問題はないよ。今週のトレーニングには復帰できる。こんな大事な一戦を逃したくはない。キャリアのハイライトにもなる試合だからね。リーグ戦とCLは別物だ。マンUにはリーグ戦でも勝っているし、今回も絶対に負けない」

 一方、今シーズン終了後の移籍が取り沙汰されているドログバは、自身の去就について、現時点でコメントしないと断言。しかし、インテルなど欧州のビッグクラブが獲得を望んでいることについて、移籍自体を否定することはなかった。

「今はモスクワでの一戦のことしか考えていない。シーズン終了後のことは分からない。何が起こるかなんて、僕にも分からないよ」

 2004年7月にチェルシー入りしたドログバは、ジョゼ・モウリーニョ前監督のもとで、クラブに幾多のタイトルをもたらした。そして、指揮官がアブラム・グラント監督に代わった今シーズン、欧州ナンバーワンのタイトルを獲得するチャンスをようやく手にした。イングランドで欧州を代表するストライカーへと成長を遂げた30歳は、唯一残されていたビッグタイトルを置き土産に、新天地へと活躍の場を求めることになるのだろうか。