友だちや、自分の子どもの写真を撮ることは多くても、親戚や家族全員で撮る機会ってそんなにないはず。結婚式や子供が生まれたときぐらいじゃなかろうか? 二十歳を過ぎると、親も子も改めて一緒に写真を撮ろうなんて思わないもんな・・・。でもおばあちゃんの家などに行くと、代々の家の主(ひい爺ちゃんやひいひい爺ちゃんなど)の写真が飾ってあり、古い写真を見せてもらうと、家族で写ってるものなどが多いよね。

 おばあちゃんに話を聞いてみると、「昔はカメラも珍しかったし、お正月など何か記念事があるとよく写真を撮っていたような気もするねぇ。最近は兄妹が揃うことも滅多にないし、最後に写真を撮ったのなんて、もういつだったかわからない」とのこと。う〜ん・・・いつから僕らは、家族で写真を撮らなくなっちゃったんだろう? 高度経済成長を遂げて文明が発達するにつれて、家族の絆が希薄になってしまったのか?

 同じアジアの韓国や台湾では、現在も家族で写真を撮ることが多い模様。特に韓国は、一家で記念写真を撮ることが多いみたい。韓流ドラマを観ていても、家族揃って写真を撮りに行ったり、家の玄関には、巨大な額縁に結婚写真や家族写真が飾られていたり(自身の巨大ポートレートを自分の部屋に飾っている主人公さえもいた・・・)するシーンがたくさん出てくる。

 「ちょ、ちょっとやりすぎでは!?」と思うこともあるが、それが普通のようだ。韓国や台湾も豊かな国だし、当然カメラが珍しいわけでもない。なのになぜ、日本と比べて「写真を撮ること」に対する感覚が異なっているんだろう? やっぱり経済成長の違いの問題!?

 「いやいや、違いますよ。韓国ではちょっとした記念日などでも、一家で写真を撮る習慣があるみたいなんです。それもセルフタイマーで簡単に撮るのではなく、わざわざ写真館にみんなで行って撮るんですよ」(アジア文化に詳しい在中日本語教師)

 へぇ〜。そういえば日本の子ども専門写真スタジオが、家族写真向けに韓国や台湾に進出しているなどの例もあるし、もともと記念写真を撮る習慣が根づいてるんですね。

 日本では家族写真をあまり撮らない代わりに、子どもの写真をいっぱい撮る習慣がありますよね。七五三やお正月などの記念行事以外でも、愛する自分の子どもに軽いコスプレをさせて(妖精さんとかね)写真を撮る親って増えてる気がします。その変化形として、韓国や台湾でも一家そろってコスプレして写真撮影するのが流行ったりして?(遠藤麻衣/verb)

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