〈あらすじ〉

 1970年代のアメリカ。ジャック・デルロイ(デヴィッド・ダストマルチャン)は、トークショー形式の深夜番組『ナイト・オウルズ』の名物司会者だ。しかし、近年、人気は低迷。番組打ち切りの噂が囁かれる中、ジャックは起死回生を狙ってハロウィンの夜に、オカルトライブショーを計画する。

 霊能者や超常現象懐疑論者らに続き、メインゲストの超心理学博士(ローラ・ゴードン)と悪魔憑きの少女リリー(イングリッド・トレリ)が登場。ジャックが企てた“悪魔の生出演”が、スタジオに惨劇を巻き起こす。

〈解説〉

 封印されていた映像が見つかったという“ファウンド・フッテージ”形式で描くホラー映画。脚本・監督・編集は『スケア・キャンペーン』のコリン&キャメロン・ケアンズ兄弟。93分。

中野翠(コラムニスト)

★★★★☆超常現象とか霊能力とかに興味が無いのだが、珍しく、クールな喜劇味もあり、楽しめた。モノクロ+カラーの使い方も。

芝山幹郎(翻訳家)

★★★★☆どこかで見たギミックを臆面もなく引用する図太さに笑った。70年代特有の野暮なケレンも、使い方次第で生きてくる。

斎藤綾子(作家)

★★★★☆昔の生放送テープという設定が笑える。同時に恐ろしさも倍増。視聴率アップに七転八倒の日本の現場に重なる怖さか。

森直人(映画評論家)

★★★★☆ホラーというより深夜番組の素敵な模造品として楽しんだ。70年代のデザインや雰囲気を巧く再構築した玩具的な面白さ。

洞口依子(女優)

★★★★☆このテイスト嫌いじゃない。テレビ生放送と集団催眠と悪魔憑きと野望。コーマン作品を思わせる懐かしさを楽しんだ。


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配給:ギャガ

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悪魔と夜ふかし(オーストラリア)
10月4日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国順次公開
https://gaga.ne.jp/devil/

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2024年10月10日号)