物言う株主のスターボード、米ファイザー株10億ドル取得

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[6日 ロイター] - アクティビスト(物言う投資家)の米スターボード・バリューは、米製薬大手ファイザーの株式約10億ドル相当を取得し、同社に業績向上を迫っている。複数の消息筋が6日、明らかにした。

スターボードはファイザーのイアン・リード前最高経営責任者(CEO)とフランク・ダメリオ前最高財務責任者(CFO)にも接触し、両者ともスターボードを支援することに関心を示した。

リード氏は、2019年に現職のアルバート・ブーラCEOが就任するまでCEOを務めた。ダメリオ氏は21年までCFOだった。

ファイザーは新型コロナウイルスのワクチン開発で先行したが、パンデミック収束後は業績が暗転。発売した呼吸器合胞体ウイルス(RSV)ワクチンの売り上げが期待外れで、肥満症薬の臨床試験データも失望を誘い、19年のブーラCEO就任時に1株41ドル近かった株価は4日時点で28.58ドルまで下落している。

ブーラCEOの下で同社は相次いで同業他社を買収しているが、一部の投資家からはこの点にも批判が出ている。

ファイザーはコメントを控え、スターボードもロイターのコメント要請に答えていない。