防災のために手放した物、買った防災グッズとは?【教えて「あなたの防災対策」】

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地震、台風、豪雨……と自然災害が絶えない今、皆さんはどのような備えをしていますか?

災害が起こると、電気・ガス・水道といった重要なライフラインが止まってしまい、生活用水や飲料水を得られず命に危険が及ぶ場合もありますし、真夏や真冬など寒暖の激しい時期には家電で体の温度調節をすることができず、暑さや冷えによって健康に大きな害がもたらされることも十分に考えられます。ほかにも流通が止まって食料や生理用品といった支援物資が届くまでかなりの日がかかってしまうことも。

だからこそ「事前の備え」が大切。

とはいえ「何から始めたらいいの?」「みんなどんな備えをしているんだろう」という人も多いはず。

そこで今回、FRaU編集部員に自宅で実際に行っている「防災の備え」について聞いてみました。これを参考にぜひ皆さんも防災対策について考えてみませんか?

お水の備蓄

ウォーターサーバー&ペットボトル箱買いでストック!

●ウォーターサーバーは停電時にも使えるもの(レバー式やコック式、水のボトルが上部にあるもの)を使用し、ボトルは1週間分くらい備蓄するようにしています。

●ウォーターサーバーの替え(ストック)が切れないようにしています。定期的に毎月2本届くようにしていますが、夏場などは消費量が多くて月2本では足りないことも……。その場合は追加で1本注文するなど常にストックがあるようにしています。停電になってウォーターサーバー自体が使えない状況になっても、替えのボトルから水を飲むことができるので、やはりあると安心です。

●ペットボトルの水を箱買いして(2Lの水を24本分)常備するようにしています。ただ、2Lのペットボトルは重いので、持ち運び用として500mlのペットボトルも備蓄していた方がいいかも……と検討中です。

ごはんの備蓄

こまめな点検で防ぎたい「食料の賞味・消費期限オーバー」問題

●保存期間の長い缶詰やレトルト系、水で調理できる白米は常備するようにしています。

●美味しい防災食でないと食べずに賞味期限を超えてしまうことが判明……。なので、吉野家の牛丼缶詰など、自分が「これだったら食べたいな」って思えるものを選ぶようにしています。また、我が家はスポーツをする子供がいるのもあって、カロリーメイトゼリーのアップル味とヨーグルト味を常備。美味しいだけでなく5種類の栄養素が入っていて栄養バランスも良いので備蓄するようにしています。リポビタンDの5年長期保存ゼリーも持っています!

●ふだんの食事や水などはなるべく災害時でもOKなものに。主食はそのまま常温でも食べられて長期保存できる酵素玄米(寝かせ玄米)。備蓄を兼ねて箱買いしています。

これ以外に「基本的な防災グッズは揃えているけど、何年も前に買って何がどこにあるのか忘れているので一箇所に集めないとな、と思っている」「食料などの期限が過ぎているかも……」といった声も。一回防災グッズを準備したらそれっきりで、中身を全く点検していないという人も多いはず。この機に「我が家は大丈夫かな?」とメンテナンスしてみてはいかがでしょうか?

インテリアの防災対策

家具が倒れる、物の落下を防ぐために

●︎インテリアは、クローゼット内にしまって扉を閉める、蓋付きや引き出し式の収納にしまうなど、基本的に表に出さないようにしています。壁面収納や本棚も今の家にはないです(笑)。というのも、3.11のときに帰宅したら姿見が倒れていて、鏡が割れて飛び散り、悲惨な状況だったので……。それ以来怖くて、物は「しまう」ことを心がけています。ただ、小さめの絵を壁にいくつかかけているので(しっかり固定しているつもりですが)これがどうなるのか少し心配です。

●︎以前は姿見を利用していたのですが、地震などで倒れたら危険だなと思い、泣く泣く手放しました。代わりに、鏡ではなく軽量のミラーフィルムをドア上部からフックで吊り下げ姿見のように利用できる商品を見つけたので、それを購入し代用しています。これならフィルムなので割れる心配もありませんし、スペースも取らずに設置できて一石二鳥です。

●長時間家を空けるときは、割れそうな置き物は一時的に床(花瓶はキッチンのシンク)に置いたり、しまったりしています。

●︎テレビが倒れないように家具に固定させる耐震ベルトをつけたり、家具の底面の四隅に転倒防止粘着マットを設置するなど工夫しています。

家具の転倒・落下・移動を防ぐために、基本的には「しまう」「外に出しっぱなしにしない」を心がけている人が多い印象です。ただ、一緒に暮らす人数が多いとその分どうしても家具も増えてしまうもの。なくては困るインテリアは転倒防止の工夫をして使う、何かを買う前に「本当に必要かな?」とよく考え無駄に物を増やさない、避難時に逃げ道となる動線を塞がないよう家具の配置場所に気をつけるなど、今できる限りの防災対策を行いましょう。

「防災グッズ」これ買いました!

ランタン&懐中電灯にも様々な種類が!

●携帯の充電にも使えるLEDランタンを最近購入しました。

●Amazonで買ったものですが、手回し式のラジオ&懐中電灯を備えています。ですが数年前に買ったので、今は充電もできたりするもっと多機能なものがあるかも……。

●ランタンと懐中電灯はサイズ違いで各2つくらい、モバイルバッテリーは普段の持ち歩き用とは別に2つくらい置いています。

●1つ購入すると、能登半島の被災地にもう1つ届けることができる取り組みを行なっている、ソーラーランタン「CARRY THE SUN®︎」というものがあったので購入。私はポップアップショップで買いました。

ジップロックに入れて収納!

●避難袋に入れているものが雨や水害などで濡れてしまうと大変なので、そのまま入れるよりもジップロックなどの袋に入れて収納するようにしています。特にバッテリーや配線など、濡れては困るモノはジップロックなどで防御できるようにしています。

●折原みとさんの記事の真似をして、ジップロックに現金を入れて避難用リュックに入れています。南海トラフの報道のときにはリュックを見直してホイッスルなども追加しました。

買って良かったアイテム

●「Scott(スコット)SHOP TOWELS」という厚手のペーパータオルを用意しています。私はホームセンターで購入しましたが、アマゾンでも販売されているようです。本来は車やバイクのメンテナンスに使われるもので、吸水力と耐久性が良く、何かを拭くのに使っても、その後も何度も使うことができて便利。雑巾のように使えるので、災害時だけでなく普段使いにもおすすめです。

●寒い時期の避難を考えて、小さく丸めて仕舞えるユニクロの「ウルトラライトダウンジャケット」を常備しています。薄くて軽いのに結構あったかい!

●「ヘッドライト」

以前、登山にハマっていろんな登山グッズを購入したことがあるのですが、登山時に限らず防災グッズとしても活用できる物が多いことに気づきました。例えば重要な登山グッズの「ヘッドライト」は、両手を開けた状態でライトで足元などを照らせるので震災時にも役立つと思い、常備するようにしています。物によっては、ライトの明るさを強から中、点滅、赤く点滅といった風に調節できるものもあり、何かがあった時に自分の居場所を伝えたりSOSを出すことにも使えたりするのでおすすめです。また、重たいものよりは軽量のものがいいと思います。

●防災グッズはSNSでおすすめされていたダイソーのものをいくつか買いました。

・ウォーターバッグ(アウトドアにも使えて便利)

・簡易トイレ

・簡易ブランケット

・レインコート

ペットと暮らす上での防災対策

FRaU編集部員には猫と暮らしているメンバーが多い! ということで、ペットとの防災対策についてもアンケートをとりました。猫だけでなく、犬やほかの生き物たちと暮らしている人にも使えるアイデアがあるかもしれません。

●︎とっさに避難する時に、すぐにバッグの中に入ってもらえるよう、常にバックの入り口を開けて置いていつでも入れるような状態にしておいたり、お気に入りの布やおもちゃを中に入れておくなど、日頃からその中に入りやすくなるような工夫をしています。

●︎カメラのレフ板のように小さく収納できるけど、広げると猫1匹くらいなら十分に入れるくらいの大きさになる“ペット用テント”のようなものを購入しました。これなら軽いので持ち運びにも便利です。

●︎100円ショップでよく売られているような水切り籠をうまく利用すると、まるでシステムトイレのように使うことができると気づきました! 水切りカゴの下の受け皿部分にシートを敷いて、上のカゴ部分にシステムトイレ用の猫砂を入れると簡易的な猫用トイレのように使えるので、避難した後のためにも常備しています。

●︎外出中に災害が起きてしばらく帰れない……となったときのためにも、家の中のいろんな場所に置き餌や水を置いて、いざというときに食料や飲み水に困らないようにしています。

●︎災害が起きて困るのはやはり流通が止まること。そのためにもペットのごはんは3ヵ月分ほどストックするようにしています。

もしもの時のための「ちょっとした心がけ」

皆さんは、緊急時にかける連絡先は控えていますか? スマホに電話番号が登録されているから大丈夫!と思っていても、実際にはスマホの破損や紛失、水害などの影響でスマホを開けず、緊急連絡先がわからなくなってしまう場合も。また連絡を取るにしても、災害時には回線が混み合い接続するのに貴重なバッテリーを消費してしまう可能性もあります。

食料の備蓄や防災グッズなどの備え以外にも、意識しておきたい「ちょっとした心がけ」についてさまざまな防災アイデアが集まりました。

●︎もしもの時にかける連絡先がわからない……を防ぐために、家族の電話番号を書いた紙を手帳に挟んだり、財布に入れて持ち歩くようにしています。

●︎緊急連絡先を書いた紙を名刺サイズのチャック付きポリ袋に入れて、濡れても大丈夫な状態にして持ち歩くようにしています。

●︎家族がそれぞれ違う場所にいる時に災害が起きた場合、安否確認の連絡を取り合ったりすると思うのですが、その際「過度に連絡を取りすぎない」。どうしても心配だからと頻繁に連絡を取りたくなると思うのですが、携帯を使って他に必要な情報を得ようとする場合もあるし、連絡を受けることでどんどん充電が減ってしまったら大変……。それを避けるためにも、1度安否確認ができたら「何かあった時に連絡を入れる」こと伝え、過度に連絡を取り合わないようにした方がいいなと思いました。

●︎電気が使えなくなったら銀行ATMからお金を引き出すこともできなくなってしまうので、クレジットカードに頼り切らず、いつも現金(お札・小銭)をある程度持ち歩くようにしています。

●︎何かあった時にすぐ家から飛び出せるよう、玄関に靴を1足出しておくようにしています。

「これをしておけば絶対に安全!」というものは残念ながらありませんが、平時のうちにいざという場合に備え、できる限り準備することで、自分も大切な家族の命も守れるようにしておきたいところ。

どうしても日々暮らしていると防災のことが頭を離れてしまうこともあるかもしれませんが、定期的に周囲の人と「災害時にはどのように避難するか」「防災グッズの使い方」などについてコミュニケーションをとっておくことも重要な防災対策の1つ。

この記事が防災について考え、会話するきっかけになれば幸いです。

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