半袖シャツ姿が“清潔感がない”“だらしない”と思われる人の特徴と対策――大反響・お役立ちニュース傑作選
大事件ばかりがニュースではない。生活で役立つニュースを厳選、今回は反響の大きかった記事より、いま再び話題になっている記事に注目し紹介する!(初公開2023年5月19日 記事は取材時の状況) * * *
もはやすっかり定着したノーネクタイ文化は、ビジネスシーンにおける身だしなみの概念を劇的に変えてしまいました。通勤電車を見渡してみても、カジュアルな恰好をした人が増えましたよね。
普段からネクタイを締めている方も、「環境庁が定めるクールビスの期間」が始まる5月1日からノーネクタイになったのでは? ただ、“いつものワイシャツ姿”もノーネクタイならば、途端にだらしなく見えるケースもあるのです。
今回は、「ノーネクタイ姿での注意点」について、『男の服選びがわかる本』(池田書店)の著者である森井良行がポイントを解説します。
◆下着が首元から見えているのは…
ノーネクタイ文化の浸透によって、「襟がピョコっと浮いている」ような残念な恰好をした人はめっきり姿を消しました。なぜなら、襟先にボタンが付いたいわゆるボタンダウンシャツがクールビズのシャツとして浸透してきたからです。
一方、未だによく見かけるのが、「ワイシャツのVゾーンから下着が見えてしまっている人」。汗を吸収する役割の下着が首元から見えていると、“清潔感がない人”と思われてしまうかもしれません。そうならないためにも、なるべくVネックの下着を選ぶようにしていきたいものです。
◆透けないようにするためには
また、別の注意点として「下着が透ける」ことを意識しないといけません。選ぶ色としては、「スキンカラー」がおすすめです。
ベージュやライトグレーといった「肌色に近いトーンの肌着」は、白シャツから下着が透けて見えることを防ぐ効果があるのです。ユニクロのエアリズムもベージュ色が登場しているので、比較的簡単に入手できるようになりました。
◆「ボタンダウン」が苦手な場合は…
今でこそ定番と化した「ボタンダウンシャツ」ですが、これは1900年ころブルックスブラザーズの3代目であるジョン・E・ブルックスが開発したもの。英国でスポーツ「ポロ」を観戦した彼は、「選手の襟先が、風で乱れる姿からインスピレーションを得た」と言われています。
とは言っても「ボタンダウンシャツは、スポーツをルーツにもったシャツ」だからこそ、苦手意識をもつビジネスマンも多いようです。そこで「もう一つのノーネクタイシャツ」を紹介します。
イタリアで人気の「カッタウェイ」です。襟の開きが180度以上あるため、第1ボタンを開けていても襟先が浮きません。これは、人間の体がカーブを描いている関係上、襟の開きが空くほど、襟先は安定するから。
ちなみに開きが180度ある水平線を意味する「ホリゾンタルカラー」も同様です。つまり、ボタンダウンシャツとは、全く異なるアプローチで襟立ちをきれいにするには、襟の開き具合がポイントなのです。
◆“ボタンダウンなのに”だらしない人の特徴
さて、ノーネクタイの襟先に注意を払う人は増えましたが、ボタンダウンでもだらしない着こなしになってしまうこともあります。襟の重さに、シャツ生地が耐えられないケースです。というのも、シャツは、同じ素材であっても、織り方で生地感が変わるもの。
ビジネスシャツの基本ともいわれるブロード織りは、第一ボタンを開けて着たとき「襟の重さに生地が耐えられない」のです。その結果、「クシャっと歪んでいる首元が気になる」感覚は、誰もが一度は経験されているのではないでしょうか。
“ボタンダウンなのに”だらしなく見える人は、「生地の張り感」を見落としていたのです。これを解消するために、地厚に見える「からみ織り」を選びましょう。
2本のたて糸をねじりながら横糸を織り込んでいるため、シャツ生地自体に強度があります。第一ボタンを留めずとも「襟の重さに生地が耐えやすい」のです。
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ワイシャツを選ぶ際、サイズや色を気に掛けるビジネスマンは多いですが、ノーネクタイの場合は「生地の質感」も見逃せません。工夫を凝らして、清潔感を担保していきましょう。
<TEXT/森井良行>
【森井良行】
“あなたのお抱えスタイリスト”として、その違和感を言葉で可視化する。著書『38歳からのビジネスコーデ図鑑』(日本実業出版社)など5冊。MENSA会員。公式サイト「エレカジ」では、80件を超えるコーディネート事例を公開。
もはやすっかり定着したノーネクタイ文化は、ビジネスシーンにおける身だしなみの概念を劇的に変えてしまいました。通勤電車を見渡してみても、カジュアルな恰好をした人が増えましたよね。
今回は、「ノーネクタイ姿での注意点」について、『男の服選びがわかる本』(池田書店)の著者である森井良行がポイントを解説します。
◆下着が首元から見えているのは…
ノーネクタイ文化の浸透によって、「襟がピョコっと浮いている」ような残念な恰好をした人はめっきり姿を消しました。なぜなら、襟先にボタンが付いたいわゆるボタンダウンシャツがクールビズのシャツとして浸透してきたからです。
一方、未だによく見かけるのが、「ワイシャツのVゾーンから下着が見えてしまっている人」。汗を吸収する役割の下着が首元から見えていると、“清潔感がない人”と思われてしまうかもしれません。そうならないためにも、なるべくVネックの下着を選ぶようにしていきたいものです。
◆透けないようにするためには
また、別の注意点として「下着が透ける」ことを意識しないといけません。選ぶ色としては、「スキンカラー」がおすすめです。
ベージュやライトグレーといった「肌色に近いトーンの肌着」は、白シャツから下着が透けて見えることを防ぐ効果があるのです。ユニクロのエアリズムもベージュ色が登場しているので、比較的簡単に入手できるようになりました。
◆「ボタンダウン」が苦手な場合は…
今でこそ定番と化した「ボタンダウンシャツ」ですが、これは1900年ころブルックスブラザーズの3代目であるジョン・E・ブルックスが開発したもの。英国でスポーツ「ポロ」を観戦した彼は、「選手の襟先が、風で乱れる姿からインスピレーションを得た」と言われています。
とは言っても「ボタンダウンシャツは、スポーツをルーツにもったシャツ」だからこそ、苦手意識をもつビジネスマンも多いようです。そこで「もう一つのノーネクタイシャツ」を紹介します。
イタリアで人気の「カッタウェイ」です。襟の開きが180度以上あるため、第1ボタンを開けていても襟先が浮きません。これは、人間の体がカーブを描いている関係上、襟の開きが空くほど、襟先は安定するから。
ちなみに開きが180度ある水平線を意味する「ホリゾンタルカラー」も同様です。つまり、ボタンダウンシャツとは、全く異なるアプローチで襟立ちをきれいにするには、襟の開き具合がポイントなのです。
◆“ボタンダウンなのに”だらしない人の特徴
さて、ノーネクタイの襟先に注意を払う人は増えましたが、ボタンダウンでもだらしない着こなしになってしまうこともあります。襟の重さに、シャツ生地が耐えられないケースです。というのも、シャツは、同じ素材であっても、織り方で生地感が変わるもの。
ビジネスシャツの基本ともいわれるブロード織りは、第一ボタンを開けて着たとき「襟の重さに生地が耐えられない」のです。その結果、「クシャっと歪んでいる首元が気になる」感覚は、誰もが一度は経験されているのではないでしょうか。
“ボタンダウンなのに”だらしなく見える人は、「生地の張り感」を見落としていたのです。これを解消するために、地厚に見える「からみ織り」を選びましょう。
2本のたて糸をねじりながら横糸を織り込んでいるため、シャツ生地自体に強度があります。第一ボタンを留めずとも「襟の重さに生地が耐えやすい」のです。
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ワイシャツを選ぶ際、サイズや色を気に掛けるビジネスマンは多いですが、ノーネクタイの場合は「生地の質感」も見逃せません。工夫を凝らして、清潔感を担保していきましょう。
<TEXT/森井良行>
【森井良行】
“あなたのお抱えスタイリスト”として、その違和感を言葉で可視化する。著書『38歳からのビジネスコーデ図鑑』(日本実業出版社)など5冊。MENSA会員。公式サイト「エレカジ」では、80件を超えるコーディネート事例を公開。