“書”のイメージがくつがえる! 上野の森美術館「石川九楊大全」鑑賞リポート
![世界のアートシーンで注目を集める書家・石川九楊。その代表作が集まる個展「石川九楊大全」が上野の森美術館で行われています。2024年7月3日の後期展示スタートの前日には石川氏ご本人も登場の内覧会が開催。鑑賞し、石川氏のお話を聞いてまいりました!](https://image.news.livedoor.com/newsimage/stf/1/7/17f36_300_8d6d0cb7_00226a7c-m.jpg)
そんな書道のイメージを根底からくつがえす展覧会が、上野の森美術館で開催されています。6月から始まり、1カ月ごとに展示作品が全面的に入れ替わる「石川九楊大全」。後期の「【状況篇】言葉は雨のように降りそそいだ」が、2024年7月3日(水)〜28日(日)の日程でスタートしました。
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世界のアートシーンも熱視線
「書はただ文字を書くことではなく、言葉を書く表現である」という考えの下、“現代”にあった書の美を追求してきた書家・石川九楊。5歳で書道教室へ通いはじめ、中学の時にはすでに過去の書道家の書を研究していたそう。京都大学法学部へ進学した後も学生書壇で活躍。卒業後は会社員として働きつつ、夜は書に没頭する生活を送り、33歳で書家・評論家として独立しました。
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とてつもないパワー! 体力満タンの状態で訪れたい個展
会場に一歩足を踏み入れると、モノトーンの作品から発せられるパワーに圧倒されます。1960年代、石川氏がまだ大学生時代の作品からスタートし、白い紙を疑いグレーに染めた紙に書くことを試行錯誤していた時代の作品、そしてドストエフスキーの文学や、アメリカ・ツインタワーの崩壊、領土問題、五輪など、その時代を反映した作品など、これまでの代表作がずらりと並んでいるのです。![](https://image.news.livedoor.com/newsimage/stf/d/f/dfbeb_300_2df3ebb72cacba6d0ea260a697e5c3f6.jpg)
会場ではどこに5・7・5の文字が隠れているのか、探すことを楽しんでいる人もたくさんいらっしゃいました。
字に中身を“盛る”
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石川九楊大全
後期【状況篇】 言葉は雨のように降りそそいだ
会期 :2024年7月3日(水)〜28日(日)
会場:上野の森美術館
住所:東京都台東区上野公園1-2
時間:10:00〜17:00(最終入館時間 16:30)
入場料:当日券 一般・大・高生 2000円
この記事の執筆者:藤丸 由華 プロフィール
東京のラジオ局のアナウンサー時代を含め約30年、東京にこだわった取材を敢行。取材した都内のスポットは2000以上。2008年に独立し、現在はAll About東京ガイド、フリーアナウンサー、2足のわらじで活動。
(文:藤丸 由華)