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 ◇大相撲夏場所千秋楽(2024年5月26日 東京・両国国技館)

 6勝1敗同士の序ノ口優勝決定戦は、野田(18=藤島部屋)が聖白鵬(23=伊勢ケ浜部屋)を破ってデビュー場所を優勝で飾った。

 互いに得意とする右四つがっぷりの展開。力強い引き付け合いで1分を超える大熱戦となり、最後は聖白鵬が前に出てくるところを野田が右下手投げで決めた。初めて満員の大観衆の前で相撲を取り、熱戦に館内は熱狂。「思ったよりリラックスできた。すごく良い経験をさせていただきました。良い気分でした」と笑顔を見せた。

 和歌山・箕島高時代に世界ジュニア選手権の無差別級で金メダルを獲得した実績を持つ。高卒ながら、先場所の前相撲では日大出身の大皇翔(22=追手風部屋)を破り、相撲教習所の稽古では同期生の聖白鵬ら大卒組とも互角以上に渡り合っているという。目標とする力士は、同じ右四つ本格派の兄弟子・藤青雲。高卒期待の大器は「まずは幕下に上がって、早く関取になれるように」と今後の抱負を述べた。

 ◇野田 典雅(のだ・てんが)2005年(平17)11月27日生まれ、大阪府東大阪市出身の18歳。東大阪相撲道場で小3から相撲を始め、和歌山・有田市立箕島中から和歌山県立箕島高に進学。1年時に全国高校選抜大会3位。2年時に全国高校総体団体戦3位(二陣で出場)、全国選抜弘前大会3位、全国高校選抜大会3位。3年時に全日本個人体重別大会ジュニア重量級(100キロ以上)準優勝、全国高校金沢大会団体優勝(大将で準々決勝から出場)、世界ジュニア選手権無差別級優勝、国体団体戦準優勝(中堅で出場)。1メートル85、130キロ。