「結婚を機にスポーツカーを降りた」という人は多数

結婚は「人生の三大イベント」のひとつだと考えている人が多く、実際に結婚後は環境が大きく変わることがあります。

パートナーとの新たな生活が始まったり、出産や子育てに臨んだり、一家の大黒柱としての責任を負ったりと、環境や心持ちなどがこれまでとはガラリと変わることも珍しくありません。

結婚を機にさまざまなことがスタートしますが、反対に、終わらせなければならないこともあります。

その中の一例として、たとえば独身時代から大切にしていたスポーツカーを手放すことになったというエピソードはよく聞かれることのひとつ。

「結婚を機にスポーツカーを降りる」という選択をしたことがあるという人は、実際に多いようです。

結婚後の生活にスポーツカーは向かない?

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地方では生活必需品、都心部であってもあればやはり便利な車ですが、車とひとくちに言ってもその形態はさまざま。

車好きのあこがれる車としてよく挙げられるスポーツカーは、多くの人や荷物を運ぶといった実用性よりもパフォーマンスや見た目などが優先されるため、一般的には「趣味のもの」として認識されています。

また、その性質上、燃費が比較的悪いことやタイヤなどの部品代がかさむことから、お金がかかることも心配されます。

スポーツカーは車でありながら、生活のためというよりは「お金がかかる趣味」という性質が強いと言えるでしょう。

結婚後は何かと物入りですし、買い物や子育てでは車内が広かったりドア数が多かったりしたほうが便利なもの。

お金の余裕を作るためであったり、より生活に便利な車へ乗り換えるために、「結婚を機にスポーツカーを降りる」という選択肢が生まれると考えられます。

積載性や維持費、保管場所の問題…実はそこまで影響ない

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しかし、すべての家庭が結婚後にすぐ子育てをするわけではありませんし、スポーツカーといえど積載性が皆無なモデルは少数。

ほとんどのスポーツカーは、二人分の一泊旅行程度の荷物であればトランク等に収めることができる程度の積載性をもっているため、子どもがいないうちであればスポーツカーであっても明らかに不便ということはないでしょう。

また、お金がかかると言っても、維持費を抑えられるよう工夫したり、ほかで節約するなどしてお金を工面し、大切な愛車を手放す選択を回避する人も少なくありません。

お金に余裕があれば、スポーツカーとは別に日常使いに適した車を増車するという選択肢もあります。家の駐車場に空きがなければ近隣の駐車場を借りて、そこに愛車を保管することも検討。

使い勝手やお金、保管場所といった問題は、大切な愛車を手放したくないという気持ちがあれば意外にもなんとかなるものです。

「乗ったりいじったりできる時間が少なくなる」ことが大きいようだ

それでも「結婚を機にスポーツカーを降りる」という人が多いことは、使い勝手やお金、保管場所といった問題がどうにもならなかったという人が多いということでしょうか?

もちろん、どうにもならず…という人もいるようでしたが、それ以外の、もっとも大きな問題が挙げられていました。それは「愛車に接する時間がとれなくなる」ということ。

使い勝手やお金、保管場所に問題はないにもかかわらず、車よりも家族を優先した生活をしていると、運転したりや車いじりを楽しんだり、洗車でさえもそれにあてる時間を取れなくなってしまった、または取れなくなりそうだと考える人が多いようです。

長い間乗らずにいることはバッテリーがあがってしまったりボディがほこりや汚れまみれになってしまったりと、車にとって良い環境ではありません。

愛車がそのような状態になってしまうのを見たくない、そうなっても手をかける時間が取れない、別の大切にしてくれる人に乗ってほしいということが、「結婚を機にスポーツカーを降りる」を選択した理由にもなっているようです。

大切な愛車ではあったものの、結婚によって車以上に大切なものができたため、それを優先した…と考えれば、その選択に何も間違いはないでしょう。外野から「手放す必要ないでしょ?」などと言うのは、失礼にあたるかもしれませんね。