午後3時のドルは154円半ば、34年ぶり高値圏で神経戦続く

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Shinji Kitamura

[東京 17日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤と変わらずの154円半ばで取引されている。米金利高に着目した買いと介入警戒の売りが交錯する構図は変わらず、ドルは34年ぶり高値圏でこう着が続いた。

東京市場のドルは、午前の高値154.74円から午後につけた安値154.60円まで、上下14銭の間で小幅な値動きが続いた。米2年債利回りが5%台へ上昇するなど米金利の上昇が買い手掛かりとなるものの、円買い介入への警戒感から上値を追う動きは限られた。

ユーロの下げも、ドル高の手掛かりとして関心を集めた。前日海外で5カ月ぶり安値を更新したユーロ/ドルは、東京市場の序盤に一時反発へ転じたものの、買い戻しが一巡するとすぐに反落。前日安値に再び迫った。

欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁が16日、大きなサプライズがない限り近いうちに金利を引き下げるなどと述べたことで「当面の下値めどとなる1.05ドル台を目指す動きとなる可能性が出てきた」(外銀アナリスト)という。

市場では、きょうから米国で行われる主要7国(G7)や20カ国・地域(G20)の財務相・中銀総裁会合に注目が集まっている。会合を経てどのようなメッセージが発せられるかはもちろんだが、日本の介入に関して「各国の責任者が一堂に会している分、円買い介入に関する折衝は進めやすいのではないか」(国内金融機関)などとして、水面下で当局間の調整が行われる可能性がある、との思惑が出回っている。

ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 154.61/154.63 1.0610/1.0614 164.06/164.10

午前9時現在 154.69/154.71 1.0619/1.0623 164.30/164.31

NY午後5時 154.69/154.72 1.0617/1.0621 164.26/164.30