テレグラム、1年以内にユーザー10億人超えへ 創業者が見通し

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Guy Faulconbridge Lidia Kelly

[モスクワ 17日 ロイター] - 通信アプリ、テレグラムの創業者パベル・ドゥロフ氏は同アプリが「山火事」のように急速に普及していると述べ、1年以内に月間ユーザー数が10億人を超えるとの見通しを示した。

インタビューを行った米ジャーナリスト、タッカー・カールソン氏が自身のXアカウントに17日、インタビュー動画を投稿した。

テレグラムの月間ユーザー数は現在9億人。ドゥロフ氏は、テレグラムの目標は「中立的なプラットフォーム」であり続けることで、「地政学的なプレーヤー」になることではないと語った。

テレグラムに対する政府の干渉を理由に2014年に母国ロシアを離れたとも明かした。

テレグラムの競合となるメタ・プラットフォームズ傘下の対話アプリ「ワッツアップ」の月間アクティブユーザー数は20億人を超えている。英紙フィナンシャル・タイムズは3月、テレグラムは黒字化すれば米国上場を目指すだろうと報じた。

テレグラムは旧ソ連諸国で特に影響力を持つ。22年のロシアのウクライナ侵攻以降、両陣営が紛争や政治状況に関する情報をテレグラムを通じて発信してきた。

デュロフ氏は政府の命令を受け入れられなかったためロシアを離れたと説明し、テレグラムがロシアに支配されているという主張はテレグラムの成長を懸念する競合他社が流した偽りのうわさと一蹴した。

米国で連邦捜査局(FBI)などの治安当局から目を付けられ、当局はテレグラムのエンジニアを採用して「バックドア」を探そうとしたと語った。

しかし言論の自由については最も手ごわいのは政府ではなく、アップルやアルファベット傘下のグーグルだという。

「この2つのプラットフォームは(ユーザーの)スマートフォンにアクセス可能で、読むものを基本的に検閲できる」と指摘。ガイドラインに従わない場合はアプリストアから削除すると伝えてきたと話した。

テレグラムがアラブ首長国連邦(UAE)のドバイに拠点を置く理由について、同国が全ての国と友好関係を築こうとし、超大国から距離を置く「中立国」で、「中立的な立場」であるために最適な場所と判断したと説明した。

テレグラムは野党活動家と政府の両方によって使用されているが、どちらの側にも立たないと述べた。