仏LVMH、1─3月売上高は3%増  好調だった前年同期と落差

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Mimosa Spencer

[パリ 16日 ロイター] - フランスの高級ブランドLVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)が16日発表した第1・四半期売上高は206億9000万ユーロ(220億ドル)で、前年同期比3%の増加にとどまった。

市場予想に一致したものの、中国のゼロコロナ政策解除などが追い風になった前年同期との比較となったため、低調な伸びに終わった。

地域別売上高は日本を除くアジアが6%減で、欧州と米国はともに2%増。

高級ブランド業界は、コロナ禍明け後の爆発的な需要増が一巡した状況にある。こうした中でバークレイズは、今年の業界の売上高伸び率が、昨年の9%近くから1桁台半ばまで鈍化すると予想している。

ただバーンスタインのアナリストチームは、第1・四半期のLVMHの売上高について、好調だった前年同期との相対的な位置づけとしては「全体的にまずまず」だったと評価し、第2・四半期には伸びが高まるだろうと付け加えた。

LVMHのジャン・ジャック・ギオニー最高財務責任者(CFO)も、中国の需要に関しては「かなり喜ばしく思っている」と語り、世界全体で見た中国人の同社製品購入は10%前後伸びていると指摘。特に日本や欧州などへの中国人の海外旅行が再開され、本土以外での購入比率が上がりつつあると説明した。