フェブラリーSに出走予定のウィルソンテソーロ(撮影:下野雄規)

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 今週の日曜日は、東京競馬場でフェブラリーステークス(GI・ダート1600m)が行われます。

 過去10年のフェブラリーSでは、前走4角2番手以下の馬が8勝2着10回3着9回と良績を残しており、前走4角1番手の馬は不振傾向にあります。

 前走4角1番手の馬の多くは前回で逃げています。今回も同じような形で進めるのがベストだと思いますが、ハイレベルなメンバーが集まる一戦では簡単にはハナを切る事は難しくなります。しかも、道中では他馬からのプレッシャーも受ける形になります。これらの要因が重なるため、前走4角1番手の馬はあまり良績を残せていないと考えられます。

 今年のフェブラリーSでも前走4角での位置取りには十分な注意が必要と言えるかもしれません。また、今年はウシュバテソーロやレモンポップが不在で混戦ムード。今回が初ダートとなる馬もいるなど、各馬の適性や能力比較も的中を得るためには重要な要素と言えそうです。

 ここでは、上位人気が予想される馬の死角となりそうなデータをひとつ紹介します。

【条件】
前走4角1番手(ただし、前走2番人気以内の馬は除く)
[0-0-0-7]複勝率0%
該当馬:ウィルソンテソーロ
※特に言及のない限り、データは過去10年間を対象にしています。

 上位人気が予想されるウィルソンテソーロが該当しました。

 前走の4角1番手だった馬が不振であるのは先述した通りです。その中でも、前走が3番人気以下だった馬に関しては好走歴がありません。

 前走で2番人気以内の支持を集めていた馬に関しては、人気になるだけの実績があり能力も高いため、地力の違いで好走する可能性があるのではないでしょうか。

 ウィルソンテソーロの前走は東京大賞典で逃げて2着と好走していますが、6番人気での出走でした。前走は積極的にハナを切る馬もいなかったため楽に逃げる事が出来ましたし、少頭数でスローの逃げが打てた事も好走要因と考えられます。

 ただ、今回は多頭数になりますので、前回のように楽々とハナを奪えるかは分かりません。道中のペースも前回よりタフになるでしょうし展開利はあまり見込めません。だからと言って控える競馬を取ると、前回とは違い砂を被る形となりますので、馬に戸惑いが生まれる恐れがあります。

 現在、GIで好走を続けているように能力の高い本馬ですが、リスクを抱えている事も事実です。今回は上位人気が有力で配当的な妙味も薄いですし、本馬を軽視する事を視野に入れながら予想を組み立てるのもひとつの手かもしれません。

 重賞レースの参考に、是非お役立てください。