吉本興業公式サイトより

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吉本興業の劇場で開催するライブに、同事務所に所属していない芸人やタレントを出演させない方針になったとして、X(旧ツイッター)上で話題になっている。吉本興業は公式に発表していないものの、一部の芸人はそのことに言及しているとみられる投稿をしている。吉本興業はJ-CASTニュースの取材に対して、「お答えすることはありません」などとして事実関係を明らかにしていない。どの劇場が、どの程度の期間にわたって今回の対応の対象になるかは不明だ。

クマムシ・長谷川「また吉本さんの劇場にも出たいんだからぁ」

吉本興業の劇場では、これまで他事務所所属の芸人が出演するライブも開催している。例えば、2023年のM-1グランプリで優勝した同事務所所属の令和ロマンと準優勝のケイダッシュステージ所属のヤーレンズは何度もツーマンライブを開催しているが、23年10月16日のライブはルミネtheよしもとで行われた。

24年1月2日にヨシモト∞ホールで開催された「ダイヤモンドno寄席」では、吉本所属のダイヤモンド、令和ロマンのほか、ワタナベエンターテインメント所属のAマッソ、プロダクション人力舎所属の真空ジェシカ、サンミュージック所属のママタルトが出演し、好評により2度配信期間が延長されたほか、23年に開催された同名ライブの再配信が決定した。

ヤーレンズの出井隼之介さんは、25日にXで、吉本の劇場でのライブ出演を告知し、「これが最後の幕張よしもとかもしれませんが、なんせ間に合って良かったです。気の済むまで喋っちゃおうかな!」と投稿した。

ワタナベエンターテインメント所属のクマムシ・長谷川俊輔さんも25日にXで、「祈りましょう。あったかいお笑いを。また吉本さんの劇場にも出たいんだからぁ」と言及している。

吉本芸人も「本当なら愚策も愚策。吉本は業界のトップなんだから」

吉本所属の三浦マイルドさんも25日にXで「芸人間でも噂になってるけど正式なアナウンスあったんですかね??」としつつ、「本当なら愚策も愚策。吉本は業界のトップなんだから、自社の利益だけ考えるのではなく他事務所とも交流してお笑い界全体の事を考えないと。交流は双方にプラスなんだから。そういう姿勢を見せて初めて尊敬されるんでないの??」と私見を述べた。

吉本所属の中川家の剛さんは26日放送の「ザ・ラジオショー」(ニッポン放送)の冒頭で「吉本鎖国ということで、よろしくお願いします。すいません、他事務所の方。本当に、わけのわからない...」と触れた。続けて礼二さんが「若手の劇場がね、今までは交流してたけど、他事務所の芸人さんを出せないということで、よくわからないお達しが...」と説明した。

Xユーザーからは、

「悲しいな」「ほとんどの人は吉本だけじゃなくてお笑い全般を推してる客やろうに」「劇場行ってみようかなとか思ってたのにこんなことになるのはなんだか寂しいね」

などの声が寄せられる一方で、

「そもそも吉本の劇場なんだから、普通の話に聞こえる..」「今までが寛大過ぎたんじゃないかな?」「逆に東京の吉本の劇場を他事務所が使えたことに驚いてる」

など理解を示す意見も寄せられた。

J-CASTニュースが26日、吉本興業の広報室に真偽を尋ねたところ「劇場の運営に関してお答えすることはありません」と回答した。