かつての同僚ペドラサとマッチアップする久保。(C)Getty Images

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 試合後の行動が注目を集めている。

 久保建英が所属するレアル・ソシエダは現地12月9日に行なわれたラ・リーガの第16節で、ビジャレアルのホームに乗り込み、3−0で危なげなく白星を挙げた。

 2020−21シーズンの前半戦にレンタルで半年間プレーした古巣との一戦で、久保は躍動。CKから38分に先制点をアシストすると、41分には追加点のプレアシストをマークする。

 さらに、前半アディショナルタイム3分には、右足で相手GKのニアサイドを射抜くシュートを突き刺し、公式戦13試合ぶりのゴールを決めてみせた。
【動画】ニアサイドを射抜く!久保が古巣ビジャレアル戦で決めた右足恩返し弾!
 この一戦は、25年前にアトレティコ・マドリーのファンに殺害されたソシエダのサポーター、アイトール・サバレタさんの追悼試合だった。

 ソシエダの選手たちは試合後、入場時も全員が纏った『A.ZABALETA』の25番のユニホームを着用。スペインメディア『El Desmarque』のギプスコア版は、その時の様子をこう伝えている。

「クボはアイトール・サバレタのことを忘れていなかった。試合終了後、数人の選手がアイトール・サバレタに敬意を表わして再びユニホームを着た。その中には、殺害されたファンの名前が前に見えるように後ろ向きに着ていたタケ・クボもいた」

 マン・オブ・ザ・マッチに輝いた久保は試合後、背番号と名前が見えるように、前後ろに逆にユニホームを来た姿で、こう発言している。

「今日はファン、クラブ、そして僕たちにとってとても重要な日だった。彼も僕たちのゲームにとても満足してくれると思う。僕たちは魂を込めて戦い、非常に強かったので、それが結果に表れた」
 
 現地メディアも注目する、素晴らしい振る舞いだった。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部