ESSE読者から寄せられたお悩みに、清水ミチコさんがお答え!

仕事の仕方やシステムが目まぐるしく変わり、ついていくのに必死

職場での仕事の仕方やシステムが目まぐるしく変わり、ついていくのに必死です。新しく覚えることが次々と生まれて、働いている限りずっと続けるかと思うと気が遠くなります。時代の変化についていくコツや、よい考え方はありますか?

なずなさん(33歳・会社員)

●これまでのやり方をやめてカンニングしてみる

あなたの気持ち、この婆にも痛いほどわかります。いや、わからない人などこの世に1人もいないのではないでしょうか。そもそもは人間の役に立つようにと生まれてきたシステムや便利な文化。それなのに最近は人よりも、システムの開発の方が勝手にどんどん先に進んでしまい、主役の人間の方が追いつけなくなってしまった。明らかに本末転倒ですよね。

本末転倒ですよね。 スマホ一つとっても機能だらけで、実際に追いつけてる人や、すべてを使いこなせてる人を見たことがありません。人が振り回されることの方が間違ってるんですけどね。本来あるべき姿を公式で表すと、人間>システムであって、人間<システムではないはずなのです。公式、書かなくてもよかったかな。でも、真面目で責任感のある性格の人ほど、進化についていけない事に自責の念が生じ、焦ったりするんですよね。

そこで私がここでオススメできることは、カンニングです。残念ですが、これしか解答を導きだす方式はありません。人に聞いたり、隣をのぞいたりして正解を得て、提出する。チラ見の美学。一からしっかりと理解してから挑むという、これまでのやり方を、この際やめましょう。手放す、見逃す、あきらめる。頭文字でいうと、TMA方式を導入するのです。頭文字いらなかったかな。そしてわかった風な顔でやり逃げる。それでいいと思うんです。

なぜなら敵はこれからもますます進化してきますし、我々はどんどん退化するばかりなのです。そんな奴らと戦ってはいけない。苦しんではいけない。柳に風とばかりに、そよそよと「やってる風」で吹かれてみてください。

あとで面倒なのは私なんだから、と思うかもしれませんが、そんなのはあとに残った者のさだめとして受け入れるしかないです。人類はずっとそうしてきたのだから、できます。

カンニングも何度かやってるとわかりますが(なぜ知ってる)、人間というもの、慣れてきてすっかりコツがつかめるようになってくるものです。カンニングなんていらなかったなあ、と思うようになるのは割とすぐ。「人間はすぐに慣れてしまう動物」、という古くから生まれ持つDNAを信頼することしか、打ち勝つ方法はありません。ぜひ明日からでも試してみてください。

<清水ミチコさんがあなたのお悩みに答えます>

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