「グループオブセブン」が描いた美しい滝

ドライブの序盤では、1920年代に結成され活躍したカナダの画家集団「グループオブセブン」も描いた美しい滝を訪ねます。ハイウェイの17号沿いにある、チペワの滝 Chippewa Falls は、緩く階段状になった岩場を水が勢いよく流れ落ちています。

チペワの滝が描かれた、グループオブセブンの作品を説明する看板

滝のほうに下りる場所には、グループオブセブンの作品を説明する看板が置かれていますので、チェックしてから眺めてみましょう。

名物スイーツ・アップルフリッターでひとやすみ♪

引き続き湖岸の17号線沿いを北上し、ボヤージャーズ・ロッジ&クックハウスに立ち寄ります。

アップルフリッター $4.50。店の前は、道路を挟んで広大な湖が広がり爽快な景色

ここの名物が、ドーナツのような揚げ菓子のアップルフリッター。表面はさくっと、リンゴがたっぷり練りこまれた生地はもっちり。その大きさ20センチはありそうなボリューム感ですが、シナモン風味で甘すぎないので、意外にぺろりと食べられます。

トランスカナダハイウェイの「17」をあしらったマグカップなど、おみやげ探しも楽しい

■ボヤージャーズ・ロッジ&クックハウス Voyageurs' Lodge and Cookhouse
https://www.voyageurslodge.com/
住所:Hwy 17 North,Batchawana Bay, Ontario
TEL:705-882-2504
時間:8〜19時(2024年度シーズンの予定)
休み:冬期(10月中旬〜5月下旬)休業

地層も見える!?湖岸の美しすぎるビーチ

キャサリンコーブ Katherine Cove。岩場には地層の縞模様が見える岩もみられる。地元の人もお気にいりの場所だとか

17号線を北上する途中には、スペリオル湖の美しいビーチが点在。キャサリンコーブは、グループオブセブンが描いた場所のひとつで、チペワの滝同様、作品を説明する看板が、ビーチ入口に置かれています。

キャサリンコーブより北に位置するオールドウーマンベイ Old Woman Bay。入江の風景が美しい

ちなみに、この湖岸一帯は日本でいう国立公園のような自然保護公園になっていて、立ち寄りするには日帰り利用許可証 $15.50が必要。ビジターセンター Agawa Bay Visitor Centre などでの支払いが必要なので注意しましょう。

カナダの鬼才ピアニストが愛したワワの街

ワワグースの像。トランス・カナダ・ハイウェイとハイウェイ101号線の交差点近くにある

スーセントマリーを出発して約230キロ、お昼過ぎに小さな街・ワワに到着。この街のシンボルはガチョウ。街の名前「ワワ」は、先住民のオジブウェイ語で「野生のガチョウ」を意味するそうです。

レストランの屋根の上にもガチョウが。隣に併設するモーターインは、カナダの天才ピアニストにして作曲家のグレングールド(1945〜1982)が定宿としたという

ワワグースからほどなく、モーターイン(宿泊施設)を併設したレストラン「ワワグース バー&グリル」へ。

ポップな店のロゴが入口でお出迎え

アンティーク調の木材を使った店内には石造りの暖炉や動物の角があしらわれた照明がさがり、独特な雰囲気!ハンバーガーや肉料理などが楽しめます。

■ワワグース バー&グリル Wawa Goose Bar & Grill
https://wawamotorinn.ca/index.php/wawagoosebargrill/
住所:118 Mission Rd, Wawa, Ontario
TEL:705-856-2278
時間:8〜14時・16〜22時(月曜は8〜14時のみ、土曜は16〜22時のみ)、日曜定休)

ティミンズの街でスパ・サウナ&アニマルの癒し旅

ワワから東へ約340キロ、ドライブの終着地はティミンズという街の郊外にあるスパリゾート「シダーメドウズリゾート」。175エーカー(約71万平方m)の広大な敷地に、49の客室と5つのシャレ―(離れ)、ノルディックスパを備えています。

ワゴンに乗って、動物たちとのふれあいに出発

おもしろいのが、施設内の動物牧場をトラクターが牽引するワゴンに乗って、エルク(シカの一種)やバイソンに会える「ワイルドライフツアー」。

エルクたちがワゴンにムニュっと首を出してきます!

ワゴンが通ると、動物たちがわらわらと寄ってきます。ワゴンにはエサが置かれているので、手に取って差しだすとムシャムシャと食べてくれます。

バイソンの家族?も揃って、ワゴンに近づいてきてくれました

けっこうな迫力なので、小さい子供や動物が苦手な人はエサやりはせずとも、見ているだけでも楽しいです。また、2024年には、ガラス張りのキャビンからなんと(!)オオカミの様子を観察できる「スリープ ウィズ ザ ウルブズ」キャビンがオープンする予定。こちらも楽しみです。

滝のように水が注ぎこむ水風呂+外気浴でととのいましょう

併設のノルディックスパには、サウナ、水風呂、ジャグジー、プール、リラックスルームなどが揃い、各種マッサージメニュー(別料金)も用意されています。水着を持参して利用しましょう。

高温のドライサウナではロウリュもできます

じわじわと体が温まるスチームバスもあります

ちなみに、ティミンズの街は北極圏に近く、オーロラが見られる場所にあるので運がよければ遭遇できるかもしれません。

■シダーメドウズリゾート Cedar Meadows Resort & Spa
https://www.cedarmeadows.com/
住所:1000 Norman Street, Timmins, Ontario
TEL:877-207-6123
宿泊:スタンダードルーム $162〜(予約時に要確認)
スパ(ノルディックバス)利用:$50(宿泊者割引あり)、利用は18歳以上。営業:10〜22時(土曜は〜18時)。月曜休み
ワイルドライフツアー:$15、毎日15時出発(所要約1時間)

ホッキョクグマにも会いにいこう

ティミンズから北へ約100キロ、ホッキョクグマ生息地のジェームズ湾からわずか4時間の場所にあるコクランの街。ここにある「コクラン・ポーラーベアハビタット」は、ホッキョクグマの保護活動と研究を行っている施設です。

飼育員さんがおやつをあげるのを見学。オスのガノックくんは2009年生まれで体重500kg。簡単な見学ツアーは事前予約にて

施設には現在3頭のホッキョクグマが、のんびりと暮らしています。21エーカー(8万5000平方m。東京ドーム1.8個分)の広大な敷地に、ほぼ自然に近い環境で保護されているので、冬は冬眠用の横穴を掘ったりすることもあるそうです。

ショップにはクマグッズがたくさん。ぬいぐるみ(上段)$25.95 など

敷地内には、1900年代初頭の住居や学校、金物店などを再現したヘリテージビレッジもある。街のイベントがここで行われることもあるそうです

ヘリテージビレッジの建物内には、かつて走っていた鉄道の写真や当時の駅員制服なども展示

■コクラン・ポーラーベアハビタット Cochrane Polar Bear Habitat
https://www.polarbearhabitat.ca/
住所:1 Drury Park Road,Cochrane, Ontario
TEL:705-272-2327
入場:$17.60
時間:9〜17時(冬季は10〜16時)
スーセントマリーからティミンズの街まで、約560キロのドライブの旅。紅葉の赤と、海のように広大な湖の青、このコントランスが美しい爽快な道路風景はやはりカナダならでは、のダイナミックさです。ドライブに自信のあるかたは、カナダ紅葉旅の候補に検討してみてくださいね。
■ドライブの起終点
スーセントマリー空港:トロント空港から国内線で約1時間30分
ティミンズ空港:シダーメドウズリゾートからティミンズ空港までは車で約30分。ティミンズ空港からトロント空港まで国内線で約1時間分
※通貨はすべてカナダドル。2023年10月現在、1$=約109円。
Text&Photo:るるぶ編集部、オンタリオ州観光局 https://www.destinationontario.com/ja-jp/japan
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