今回紹介するニコニコ動画は、バス運転シミュレーション『CRAZYBUS』ですべてのバスがゴールするまでを計測したRTA動画。

 動画投稿者のゆゆキチさんは、RTAの開始前に本作の特筆すべきユニークな部分を解説。2004年に制作されたメガドライブ用のプログラムであること、ゲーム中に鳴り響く奇怪なBGM、操作は左右移動とクラクションを鳴らすことしかできない、といった独特な要素を挙げていく。さらに後ろに行くとスコアがカンストの65535点まで一気に伸ばせるそうだ。
 またゆゆキチさんは、通説において本作がセガ公式から発売されたと噂されていることも紹介した。ところがRTA後の解説パートでは、ゆゆキチさんが調べ上げた『CRAZYBUS』のゲームソフト流通の真相が語られる。まず本作は制作者がテストプログラムとして開発したものであり、そもそもゲームソフトとして販売されていなかったにもかかわらず、プログラムのソースコードに権利フリー宣言があったことから、第三者がカセット化したのだという。

 つまり本作の制作者やメガドライブの発売元であるセガは、ゲームソフトのリリースに一切かかわっていないそう。ちなみにゲーム本編には、ベネズエラのご当地バスからイエローカラーが目を引くスクールバスまで、多彩な車種が登場する。
 その特殊すぎる内容によって、RTAの結果は1分49秒20という極めて短いタイムに。RTAを敢行するだけではなく、国内で情報が乏しい本作について徹頭徹尾調査したゆゆキチさんによる解説も本動画の見どころと言えるだろう。