掲載:THE FIRST TIMES

写真拡大

■4週連続でデジタルシングルをリリース
「UniteUp!」は時には2次元(アニメ)で、時には3次元(ライブ)でメンバーが声優として、アーティストとして活躍する多次元アイドルプロジェクト。そんな、「UniteUp!」だが、10月11日(水)より4週連続でデジタルシングルをリリースした。

【その他の画像・動画を元記事で見る】

2023年1月から4月にかけてテレビアニメが放送され、同年7月29日(土)と30日(日)に2日間に渡って、東京・東京ガーデンシアターで初のワンマンライブ『sMiLea LIVE -Unite with You-』を開催。PROTOSTAR(プロトスター)、LEGIT(レジット)、JAXX/JAXX(ジャックジャック)という3つのユニットが集結し、彼らが所属するsMilLeaプロダクションを設立した伝説のアイドルAnela(アネラ)もスペシャルゲストとして出演し、アニメの第12話を完全に再現した合同ライブとして大きな話題を集めた公演のアンコールのMCで「TVアニメ第2 期の制作決定!」に加えて、「今秋デジタルシングル4週連続リリース決定!」という告知映像が流れた。スクリーンには「10/11 LEGIT」「10/18 JAXX/JAXX」「10/25 PROTOSTAR」「11/1 UniteUp!」というリリース日とユニット名だけが映し出されただけだったため、この3ヵ月間、どんな楽曲が届くのかと期待をして待っていたファンの方も多いだろう。

■メンバー3人のパーソナルな一面を全面に出した、LEGITの楽曲

まず、連続リリース第1弾となったのは、ハイレベルなダンスと歌が魅力の高尾大毅(CV 助川真蔵)、二条瑛士郎(CV 森蔭晨之介)、東郷楓雅(CV 坂田隆一郎)による実力派ダンスボーカルグループ、LEGITの新曲「MAGIC」。“オフ”をテーマに、LEGITメンバー3人のパーソナルな一面を全面に出した楽曲となっており、作詞・作曲・編曲を主に手がけているのは、DATSのボーカルでソングライターでもあるMONJOE。彼は、これまでに、高尾大毅「igno」「call」、東郷楓雅「Please! Please!」、二条瑛士郎「good time」「答え合わせ」という各メンバーのソロ曲に加え、LEGIT「THE DAY」などの制作に関わってきた。アグレッシブなダンスで魅せるグループのオンステージに携わってきた彼だからこそ描けたオフステージだと言えるだろう。サウンド的にはメンバーがクラップしながら“Sha la la la la la”と声を合わせて歌ってるような、心地よく身体を揺らすヒップホップとなっており、歌い分けもそれぞれの素顔が映し出されている。特に、“街に繰り出そうぜ/いいだろう今日くらい/何もかも忘れて”とメンバーを誘う東郷楓雅を演じる坂田の言葉に、群れることが苦手なタイプながらも心の中にはグループに対して熱い思いを秘めている二条瑛士郎を演じる森蔭が“別に断る理由もなく/頷いてしまった”と語る冒頭、そして、高尾大毅を演じる助川による“おせえよ”というぶっきらぼうながらも愛のあるセリフにはキャラクター3人の性格や関係性も垣間見え、どこかほっこりさせる思いもする。また、本作はLEGITとしては初の実写MVが公開されており、1週間で20万回再生を突破している。オフの日をリラックスして楽しむ3次元の彼ら3人の様子が収められており、みんなで作ったスパゲティを無駄に頬張るという歌詞とリンクしたシーンもあるのでぜひチェックしてみてほしい。

■現代を生きる若者の等身大の感情をシニカルかつ赤裸々に描いたJAXX/JAXXのキラーチューン

続く、第2弾は、自分たちで楽曲制作も行う春賀楽翔(CV masa)、桂ほまれ(CV 下前祐貴)、香椎一澄(CV 馬越琢己)、若桜潤(CV 坪倉康晴)、森ノ宮奏太(CV 高本学)による5人組のバンドアイドル、JAXX/JAXXの新曲「JOKER」。作詞作曲はボーカルのmasaが春賀楽翔名義で務め、現代を生きる若者の等身大の感情をシニカルかつ赤裸々に描いたキラーチューンとなっている。アニメ『UniteUp!』劇中での楽翔の定番のあいさつ「チャオッピー☆」からもわかる通り、彼らはどちらかと言えば、ふざけたり、いたずらしたりすることが好きなお茶目なキャラクターが集まっていた。前作『SuperStar EP』は、間違いなく爽やかでポジティヴなエネルギーで満ちており、ジャケットでは省エネ男子の若桜潤以外は満面の笑顔を見せてもいた。しかし、約7ヵ月ぶりの新曲では全員が笑顔を封印し、どこか物憂げな表情になっており、歌詞にもどうしようもない不安や戸惑いが描かれている。楽曲の主人公である“僕”は、鏡を見つめながら“Who am I、Who am I? ”と繰り返し、“ハ?”という反発から、“ハハ”という絶望を経て、“ワハハハハ”という狂気にたどり着く。ジャズの4ビートにも展開するミクスチャーロックの上で描かれているのは、社会や世間、他人の声に惑わされて、自分が自分でなくなっていく過程だ。ライブでmasaが「これからも酸いも甘いも俺たちと分かち合ってくれますか?」と呼びかけ、「A.P.P.L.E.」を歌い上げたのは、バンドが夢に向かって突き進むというブライトサイトだけじゃなく、心の葛藤などのダークサイドもさらけ出していくという意思の現れだったのかもしれない。このギャップには惹きつけられるし、シンパシーを感じる人も多いはず。アニメ2期でどう描かれるかも楽しみにしたい。

■王道の王子様アイドルグループであるPROTOSTARにしかできない“究極のかわいいソング”

そして、第3弾はデビューしたばかりの清瀬明良(CV 戸谷菊之介)、直江万里(CV 山口諒太郎)、五十鈴川千紘(CV 平井亜門)による3人組アイドルグループ、PROTOSTARの新曲「シュガーHi Hi !」。メンバー3人でタイトル案を出し合い、それを元に制作された楽曲だそうで、最初にイントロを聴いたときはパンクバンドか?と驚いたのだが、最終的にはキュートでポップなサウンドに仕上がっている。作詞作曲を手がけたのは、PROTOSTARの「トリプレット」の楽曲提供のほか、PROTOSTARのボーカルディレクションも務めている幕須介人。悩める森の王子様と推し活に夢中なお姫様が出会い、“恋の血糖値”が急上昇していくストーリー。サビ前には“甘過ぎ注意♡”(五十鈴川千紘)、“見逃し注意♡”(直江万里)、“みんな幸せになーれ♡”(清瀬明良)という3人の甘~いセリフが盛り込まれており、オーバーオールで合わせたキュートなビジュアルも含めて、王道の王子様アイドルグループであるPROTOSTARにしかできない“究極のかわいいソング”なので、ドーナツやキャンディ、ケーキのようにスイートな歌声を存分に味わってほしい。

■『sMiLea LIVE -Unite with You-』を経た11人の思いが詰まっているUniteUp!「ELEVEN」

連続リリースの第4弾を飾るのは、アニメ1期の「Unite up!」に続くUniteUp!の新曲「ELEVEN」だ。BiSHの音楽プロデューサーとして知られる松隈ケンタ(SCRAMBLES)による、バンドサウンドのポップロックとなっている。“有明の夕暮れ/あのガーデンの向こうで”という歌い出しからも想像できるように、東京ガーデンシアターで開催された合同ライブ『sMiLea LIVE -Unite with You-』を経た11人の思いが詰まっている。“それはそれは夢のように/綺麗な景色で/笑顔はキラキラと輝きに満ちてた”というフレーズを聞くと、さまざまなカラーのペンライトで埋め尽くされた東京ガーデンの場内をトロッコで周り、観客と笑顔を交換していた光景が脳裏に浮かぶ。そして、彼らは“もう1回、あの景色を見たくなる”と懐かしみながらも、“どうか未来の先を知りたいな”と願い、“この道はどこまで続いてくのかな”と前を向き、“この道の先の景色見に行こう”と呼びかけている。彼らの物語はまだ始まったばかりで、これから果たしてどんな展開が待っているのかが楽しみでならない。

アイドルソング、ポップ、ロック、R&B、ヒップホップ、ネットミュージック…と多岐にわたるジャンルを横断し、様々なテイストの楽曲を展開しているUniteUp!は、11月4日(土)には『アニメイトガールズフェスティバル2023』に参加し、アイドルの聖地のひとつである池袋・サンシャインシティ 噴水広場のステージ立つ予定となっている。

また、来年の1月27日(土)、28日(日)に日本武道館で行われる『リスアニ!LIVE 2024』には両日ともに出演することが決定している。前述のガーデンシアターは戸谷が体調不良で不参加だったため、11人が勢揃いするステージを心待ちにしている人も多いことだろう。ガーデンシアターからサンシャインシティ、そして、武道館へ。キャラクターの魅力とキャストの魅力が楽しめる、多次元アイドルプロジェクトUniteUp!において、それぞれのキャストがアーティストとして鮮やかな成長の軌跡を描くストーリーを生で体験できる貴重なステージになりそうだ。

TEXT BY 永堀アツオ

リリース情報
2023.10.11 ON SALE
DIGITAL SINGLE「MAGIC」/LEGIT

2023.10.18 ON SALE
DIGITAL SINGLE「JOKER」/JAXX/JAXX

2023.10.25 ON SALE
DIGITAL SINGLE「シュガーHi Hi!」/PROTOSTAR

2023.11.1 ON SALE
DIGITAL SINGLE「ELEVEN」/UniteUp!