中国の検索大手Baiduが、2023年10月17日に北京で開かれたカンファレンス「Baidu World 2023」のなかで、自社のAIモデル「Ernie」の最新版である「Ernie 4.0」を発表しました。Baiduは発表に際し「Ernie 4.0はOpenAIのGPT-4に匹敵する性能を持つ」と述べています。

百度直播-百度世界大会2023-百度直播

https://live.baidu.com/m/media/pclive/pchome/live.html?room_id=8607025935&source=world

Chinese Baidu unveils Ernie 4.0 AI model, claims that it rivals GPT-4 | AP News

https://apnews.com/article/baidu-china-artificial-ernie-chatgpt-e7fa36ad28215db42f720a3ac028e2c4

China's Baidu unveils new Ernie AI version to rival GPT-4 | Reuters

https://www.reuters.com/technology/chinas-baidu-unveils-latest-version-its-ernie-ai-model-2023-10-17/

Baiduは2023年6月に「Ernie 3.5」を発表したばかり。Ernie 3.5については下記の記事で解説しています。

Baiduが「GPT-3.5を上回る」AIモデル「Ernie 3.5」を発表 - GIGAZINE



Ernie 3.5の時点で中国語の能力に限ればGPT-4を上回る性能だと述べられていましたが、Ernie 4.0では理解・生成・推論・記憶の4つの能力を向上させることに成功し、「どの点においてもGPT-4に匹敵する性能を持つ」と中国語以外の分野でもAIの実力が向上していると発表されています。



発表において、李彦宏CEOはErnie 4.0と対話したり、広告ポスターやマーケティングムービーなどの広告素材の生成や小説執筆を依頼したりするなどのデモを行ったほか、Baidu MapやBaidu Driveなど他の製品への生成AIの導入を進めていくとも述べました。



なお、中国ではAIの規制が行われており、AI製品を公開する前にセキュリティ審査を実施して承認を受ける必要があります。中国のデリケートな話題をErnie Botがどのように扱っているのかについては下記の記事を読むとよく分かります。

Baidu製のチャットAI「ERNIE Bot」ではどのように中国政府の検閲制度に対応しているのか? - GIGAZINE