車内の子どもを置き去り、繰り返される悲劇…親ができる防止策とは? 保育士・てぃ先生が提言
子どもを車内に放置する“置き去り事故”が立て続けに起きています。仕事が忙しかったり、他のことに気を取られていたりすると、つい子どもが一緒に乗っていることを忘れてしまいそうになる、そんなヒヤリとする体験談も散見されます。大切な子どもの命を守るために、どのようなことができるのか。車内にいるお子さんを忘れないための方法を、保育士・てぃ先生に聞きました。
ひたすら子どもに話しかけ…てぃ先生が発信、車内置き去り防止のためにできること
■後部座席で何かをする“目的”を作る、置き去りを防ぐ具体策
以前から保育園の保護者たちに車内置き去りの対策を共有していたという、てぃ先生。「今回紹介するのは、保護者に伝えた対策のなかでも評判の良かったものです。少しでも良いと感じたら試してみていただけると嬉しいです」(てぃ先生/以下同)。
(対策1)後部座席に手荷物を置く
チャイルドシートの近くに、親の手荷物を置きます。“子どもとセットで、親の荷物を下ろす”を徹底。取るときに、子どもの存在に気づくことができます。
「よく『後部座席を確認する習慣をつけましょう』と言いますが、後部座席を見る“目的”がなければその習慣は身につきにくいです。財布やスマホなどが入った手荷物を後部座席に置くことで、ほぼ強制的に後部座席を見ることになります。お子さんの手が届いてしまうなら足元でも構いません。『後部座席を確認する習慣』ではなく『後部座席で何かをする“目的”』を作ってみてください」
(対策2)忘れ物防止トラッカーの活用
AirTagなどのトラッカーをチャイルドシートに付けておきます。保護者が車から離れた時、通知が届きます。
「チャイルドシートにAirTagなどの忘れ物防止トラッカーを付けることで、自分が車から離れた時にスマホへ通知が届きます。トラッカーの名前を『チャイルドシートの確認』などに変更しておくと、より良いと思います。トラッカーは2,000円ほどでも購入できます」
(対策3)子どもの存在を意識できる車内環境をつくる
子どもが同乗しているときは必ず、車内の音楽は“子ども用の音楽”にするなど、子どもの存在を意識できるよう工夫します。
「子ども用の音楽をかけることで、お子さんが乗っていることを意識しやすいです。他にも、車のキーに子どもの写真を用いたキーホルダー、子どもが好きなキャラクターのキーホルダーをつけて思い出しやすいようにする。到着時間に合わせてアラームを設定する。送迎をしたら家族へスタンプでもいいので連絡する(スタンプがない場合は、家族から連絡を入れてもらうようにする)など、各ご家庭の環境にあった方法を取り入れてもらえたらと思います」
■最終手段は“クラクションを鳴らす”「お子さんが行動にうつせるよう練習をしておくとよい」
てぃ先生は置き去りの対応策をSNSに投稿し、「この他にも、こんな方法があるといったものがあれば、ぜひみんなでリプライし合って共有しませんか?」と問い掛けると、「子どもがいつも履いている靴にAirTagをつけている」「チャイルドシートに粘着フックをつけて、車の鍵を引っ掛けるようにしている」「子どもにひたすら話しかける」「保育園に送ったときの子どもの様子を夫婦で送り合うルールにしている」などと様々な対応策が集まっていました。
家事・育児・仕事と、息つく暇もない日常を過ごし、家では常に子どもが「これ見て!」「遊ぼう」と騒いでいる…子どもが起きている間は慌ただしさのなかで過ごす保護者がほとんどだと思います。車に揺られた心地よさで、いつもは騒がしい子どもが眠ってしまったらーー車内が静かになったとき、子どもが車に乗っていることを忘れる瞬間もあるかもしれません。「どんなに意識していても、ふとした瞬間に忘れてしまうことはあります。『子どもを忘れるなんてありえない』と、当事者たちを責めているだけでは悲しい事故は減りません。そんな思いから、今回の投稿をしました」とてぃ先生。
「いざというときのために、お子さんがクラクションを鳴らすなど行動にうつせるよう練習をしておくとよい」とも話します。
「車だけではなく、通園バスに置いていかれる事件も起きています。お子さんの身に起こったらどうするか。子どもと話をする機会を持ち、実際に練習しておくのが一番です。車があるご家庭なら実際のクラクションで、車のないご家庭ならリビングでもいいので、『じゃあ今、ママがお部屋から出るから、3回ママを呼んでね』と言って、子どもに『ママ、ママ、ママ』と呼んでもらいます。そうして、『今、3回ママを呼んだけどお返事がなかったよね。そうしたら押そうね』と、親子で認識をすり合わせておくわけです。言い聞かせるだけでは本番で行動に移すことは困難なので、ぜひ一度はやっておくことをおすすめします」
ひたすら子どもに話しかけ…てぃ先生が発信、車内置き去り防止のためにできること
■後部座席で何かをする“目的”を作る、置き去りを防ぐ具体策
(対策1)後部座席に手荷物を置く
チャイルドシートの近くに、親の手荷物を置きます。“子どもとセットで、親の荷物を下ろす”を徹底。取るときに、子どもの存在に気づくことができます。
「よく『後部座席を確認する習慣をつけましょう』と言いますが、後部座席を見る“目的”がなければその習慣は身につきにくいです。財布やスマホなどが入った手荷物を後部座席に置くことで、ほぼ強制的に後部座席を見ることになります。お子さんの手が届いてしまうなら足元でも構いません。『後部座席を確認する習慣』ではなく『後部座席で何かをする“目的”』を作ってみてください」
(対策2)忘れ物防止トラッカーの活用
AirTagなどのトラッカーをチャイルドシートに付けておきます。保護者が車から離れた時、通知が届きます。
「チャイルドシートにAirTagなどの忘れ物防止トラッカーを付けることで、自分が車から離れた時にスマホへ通知が届きます。トラッカーの名前を『チャイルドシートの確認』などに変更しておくと、より良いと思います。トラッカーは2,000円ほどでも購入できます」
(対策3)子どもの存在を意識できる車内環境をつくる
子どもが同乗しているときは必ず、車内の音楽は“子ども用の音楽”にするなど、子どもの存在を意識できるよう工夫します。
「子ども用の音楽をかけることで、お子さんが乗っていることを意識しやすいです。他にも、車のキーに子どもの写真を用いたキーホルダー、子どもが好きなキャラクターのキーホルダーをつけて思い出しやすいようにする。到着時間に合わせてアラームを設定する。送迎をしたら家族へスタンプでもいいので連絡する(スタンプがない場合は、家族から連絡を入れてもらうようにする)など、各ご家庭の環境にあった方法を取り入れてもらえたらと思います」
■最終手段は“クラクションを鳴らす”「お子さんが行動にうつせるよう練習をしておくとよい」
てぃ先生は置き去りの対応策をSNSに投稿し、「この他にも、こんな方法があるといったものがあれば、ぜひみんなでリプライし合って共有しませんか?」と問い掛けると、「子どもがいつも履いている靴にAirTagをつけている」「チャイルドシートに粘着フックをつけて、車の鍵を引っ掛けるようにしている」「子どもにひたすら話しかける」「保育園に送ったときの子どもの様子を夫婦で送り合うルールにしている」などと様々な対応策が集まっていました。
家事・育児・仕事と、息つく暇もない日常を過ごし、家では常に子どもが「これ見て!」「遊ぼう」と騒いでいる…子どもが起きている間は慌ただしさのなかで過ごす保護者がほとんどだと思います。車に揺られた心地よさで、いつもは騒がしい子どもが眠ってしまったらーー車内が静かになったとき、子どもが車に乗っていることを忘れる瞬間もあるかもしれません。「どんなに意識していても、ふとした瞬間に忘れてしまうことはあります。『子どもを忘れるなんてありえない』と、当事者たちを責めているだけでは悲しい事故は減りません。そんな思いから、今回の投稿をしました」とてぃ先生。
「いざというときのために、お子さんがクラクションを鳴らすなど行動にうつせるよう練習をしておくとよい」とも話します。
「車だけではなく、通園バスに置いていかれる事件も起きています。お子さんの身に起こったらどうするか。子どもと話をする機会を持ち、実際に練習しておくのが一番です。車があるご家庭なら実際のクラクションで、車のないご家庭ならリビングでもいいので、『じゃあ今、ママがお部屋から出るから、3回ママを呼んでね』と言って、子どもに『ママ、ママ、ママ』と呼んでもらいます。そうして、『今、3回ママを呼んだけどお返事がなかったよね。そうしたら押そうね』と、親子で認識をすり合わせておくわけです。言い聞かせるだけでは本番で行動に移すことは困難なので、ぜひ一度はやっておくことをおすすめします」