「こっくりさんで少年の幽霊から性的なものを要求されて…」オカルト編集者・角由紀子が都内最恐心霊スポットで体験した衝撃エピソード

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日本最大のオカルト専門サイト「TOCANA」の編集長を務めるなど、“オカルト編集者”として各方面で活躍する角由紀子氏。チャンネル登録者数12万人を超える人気YouTube番組「角由紀子のヤバイ帝国」をはじめ、彼女がオカルト・心霊に興味を持ったきっかけや、いま注力して研究している都内の最恐心霊スポットについて、話を聞いた。

幼少期に経験した心霊体験の数々

──“オカルト編集者”として活躍されている角さんですが、そもそも心霊やオカルトに興味を持ったきっかけは、何だったのでしょう?

角(以下同) もともとは、父親が“視える”タイプの人で。寝る前など、普段から怖い話をよく聞かされていたんですよ。父はホラー・SFの小説や漫画も大好きで、たとえば私が楳図かずお先生の作品を読むと、「さすが俺の子だ!」と褒めてくれるんです。幼心にそれがうれしくて、自分から積極的に触れるようになりました。

──お父さまだけでなく、角さんご自身も、当時から幽霊を目にしたり、心霊的な体験をしたりすることがあったのでしょうか?

父の影響もあって幼少期から「幽霊は存在する」ということに疑いはなかったのですが、当時は自分で見たり、体験したりすることはありませんでした。

転機が訪れたのが、小学校3年生のときです。

私が住んでいたマンションの一室で、誰もいないのに部屋のモノが勝手に落ちたり、電気系統の製品が使えなくなってしまったりすることが頻繁に起こるようになったんです。ベランダに出ると勝手にドアの鍵がかかってしまい、部屋から閉め出されしまうこともしょっちゅうありました(笑)。

──いわゆる「ポルターガイスト現象」が起こるようになったと……?

はい。あと不思議な体験としては、母親の友人に私の声で電話がかかってきたことがあったんです。その人は、「由紀子ちゃんがすごく暗い声で電話してきて、しかも声がトンネルの中にいるかのように反響していたから、心配になって電話しました」と。私にはまったく身に覚えがなかったので、気味が悪かったですね。

で、同時期についに幽霊的なものも見てしまいました。記憶は少し曖昧なのですが……学校から帰る途中に、小さい女の子と大きな女の人に「おいでおいで」と手招きされて、家とはまったく違う方向に行ってしまって。それで、夜になっても帰ってこない、ということがあったんです。

それから学校中の先生たちが探してくれて、無事に保護されたのですが……気持ち悪いのが、その数日後に従兄弟も行方不明になって、神社の前で発見されたんです。そういった出来事があって、父と母は「何か手を打たなくては」といい霊能者がいないか、知人に聞き回ってくれたみたいです。

──除霊されたんですね。原因は何だったのでしょう?

最終的には「明光(みょうこう)先生」という有名な方に除霊してもらったことで一連の現象は収まったのですが、その前に日本心霊科学協会理事だった新倉イワオさんの事務所に家族で行ったんですよ。そこで、霊能者とされる新倉さんのお弟子さんに視てもらったんです。

そしたら、「ピアノの上にある写真が気になります」と。実は自宅のピアノの上に飾っていた写真の中に、しょっちゅう床に落ちてしまうものがあったんですよ。

それは亡くなった叔母の写真だったのですが、私はそれまで「病死」と聞かされていたんです。でも、本当は自殺だったみたいで。両親はそのお弟子さんに言われて、すぐに「あの写真だ」とピンときたそうです。

最恐心霊スポットに眠る「てっちゃん」の謎

──今、角さんがもっとも注力して調査・研究していることは何でしょうか?

いろいろありますが、今は「ヨコザワ・プロダクション」ですね。日本一の心霊スポットとしても有名で、私はもう10回以上訪れているんですが、行くたびに新たな発見が多くて。もっと突き詰めて調査したいと思っています。

──三軒茶屋にある、界隈では名の知れた心霊スポットですよね。どういったところに惹きつけられるのでしょうか?

霊界の構造がどうなっているのか、そのヒントを得られる気がしていて。たとえばヨコザワ・プロダクションには、8~9歳の少年の霊が常にいることがわかっているんです。名前が「てっちゃん」ということも、こっくりさんで判明しています。

それでおもしろいのが……てっちゃんには、ものすごく性欲があるんですよ。

──幽霊に性欲……?

先日友人と2人でヨコザワ・プロダクションに泊まった際に、こっくりさんで「何かしてほしいことはありますか?」とてっちゃんに聞いたら、「女女女女女」って答えたんです。なので急いでコンビニで成年向けの雑誌を買ってきて、パッと開いたら、雑誌からお線香のニオイがブワーッと立ち込めて。それで、「満足しましたか?」と尋ねたら、「はい」と。

しかも、そのあと「6…9…6…9…」と、てっちゃんが答えるんです。私はずっとてっちゃんに「姿を見せて」とお願いしていたので、最初は「6時の方角に出てくれるのかな」と真剣に考えていたんですが……徐々に「あのことか!」と(笑)。

──てっちゃんには、どうしても見たいプレイがあったと(笑)。

はい。でも、買ってきた雑誌には残念ながら「69」のシーンがなくて。仕方ないのでスマホで「Xvideos」にアクセスして、アダルト動画をフル尺で流してあげたんです。途中で私と友人は飽きちゃって別のことをしていたんですが、そしたら急に背後から「ウワァ~」と声が聞こえてきて。まさかと思ったら、ちょうどそのシーンが流れていました。

肉体を持たない幽霊に性欲があるって、すごくおもしろいですよね。つまり、死んだあとも意識や肉体感覚が残っている可能性がある、ってことですから。「死ぬってどういうことなんだろう?」と思わずにはいられない出来事でした。

富士山近くで行われる「ブッダ直伝瞑想」とは?

──心霊スポットを訪れる以外にも、角さんはこれまで幽体離脱や魔女修行など、ご自身で体験することで、その事象を伝えています。最近はどこかに行かれましたか?

最近だと、5月に富士山の近くで「ブッダ直伝瞑想」の修行に参加してきました。

もともとタイやミャンマーで短期出家をされたり、アマゾン北西部の伝統的な薬用植物「アヤワスカ」を体験したりするなど、サイケデリクスへの造詣も深い相模女子大学の石川勇一教授の書籍を読んだら、それがとても面白くって。その石川先生が最終的に辿り着いたのが、ブッダ直伝瞑想だそうなんです。それにとても興味を持って、今回私も参加してきました。

──それはどういった修行なのでしょうか?

ブッダ直伝瞑想は、特定の対象に意識を一点集中させる「サマタ瞑想」と、自分自身を見つめる「ヴィッパーサナー瞑想」という2つの瞑想を組み合わせて、呼吸を意識しながら、自分の中にあるいろいろな欲を手放していく、というものです。欲をすべて手放したら、真理に近づいて悟りを開ける、と。

修行自体はかなりハードで、基本的には起きて、瞑想して、寝て、の繰り返し。今回は私含めて8人程度参加していたのですが、修行中はひと言も会話をしてはいけません。

──参加されてみていかがでしたか?

当然5日間だけでは達成できないんですが、少しだけ、その境地に触れられた感覚はありました。

実はそれまで、「欲をすべて手放してしまったら、自分を形成する根源的なものがなくなってしまう」と思っていたんです。欲を捨てることは、何かを願ったり、目標のために努力したりすることをすべて否定することですし、「そんな瞑想をやっても私は満足しない!」とずっと思い込んでいました。

でも、そうではなかった。表現が正しいかはわからないのですが、今まで横で考えていたものを、縦に考えられるようになった、というか……。これまで絡まっていた知恵の輪が解けたような感覚。それに気づいた瞬間、身体中がゾワっとするような、とにかく体験したことがない快感を得られました。

──ブッダ直伝瞑想を体験したあと、実生活にも影響がありましたか?

それこそ最近では陰謀論だったり、SDGsやLGBT関連の運動だったり、今ってすごく情報に左右される時代ですよね。日常生活では「求めている情報に能動的にアクセスする」ことがほとんどですし、特にオカルト関連の情報を発信していると、意図的に因果関係やストーリーを作りたくなるときがある。

そういう意味では、ブッダ直伝瞑想を経たことで、すごくフラットに、落ち着いて情報と向き合えるようになったなと実感しています。冷静でいられるようになった分、発言自体はつまらなくなっちゃったかもしれませんが(笑)。

#2へつづく

取材・文/毛内達大 撮影/山田秀隆