藤浪晋太郎【写真:Getty Images】

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オリオールズにトレードで電撃移籍

 米大リーグ・オリオールズの藤浪晋太郎投手は19日(日本時間20日)、アスレチックスからトレードで電撃移籍した。ア・リーグの勝率最下位から東地区首位チームの一員となり大きな注目を集めたが、アスレチックスのマーク・コッツェイ監督は「彼を失うのはほろ苦い」と名残惜しそうに語っている。

 今季MLB挑戦を決意し、アスレチックスに加入した藤浪。開幕から先発ローテーションの一角として4試合に先発登板するも、防御率14.40と振るわず。その後は中継ぎに配置転換されたが、徐々に安定感を増し、7月には7試合に登板して8回2失点と好投。剛速球を武器に、4日(同5日)のタイガース戦では2012年の三冠王ミゲル・カブレラから空振り三振を奪うなど、その投球は米メディアでも評価されていた。

 最終的にアスレチックスでは34試合に登板して5勝8敗、51奪三振、防御率8.57の成績を残してチームを去ることになった。米カリフォルニア州地元局「NBCスポーツ・ベイエリア」のアスレチックス専門ツイッターは、指揮官のコッツェイ監督の動画を公開。藤浪の離脱に対し、指揮官は「昨日はほろ苦かったよ。オフィスに行ったらフジが移籍するって聞いた。始まった時からチームの一員として一緒にトレーニングしてきて、彼の成長を見てきた」と率直な心境を吐露した。

「私たちのチームに馴染んでいたし、彼に対して自信を持っている」と語ったコッツェイ監督は、「ここ6週間は安定していていたし、良い方向に向かっている彼を失うのはほろ苦い」と改めて悔やんだ上で、「彼はボルチモアに何かしら影響を与えるだろう」と明言。最後は「フジは優勝争いの中でプレーすることになる。嬉しく思っているし、遠くから見守っているよ」とエールを送った。

 シーズン序盤から断トツの最下位に沈んでいたアスレチックスから、一躍優勝争いを演じるオリオールズへ移籍した藤浪。チームは20日(日本時間21日)の敵地レイズ戦に4-3で勝利し、ア・リーグ東地区の首位をキープしている。

(THE ANSWER編集部)