ティアフォー、車載HDRカメラの導入事例を公表 従来モデルの増産、次世代モデルの開発も発表

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オープンソースの自動運転技術を先導するティアフォーは、自動運転システム用の車載カメラソリューションとしてこれまで提供してきた車載HDRカメラ(Automotive HDR Camera)の好調な導入実績を受け、製品の増産およびラインナップ拡充を行うことを発表。あわせて次世代モデルの開発状況も明らかにした。
●C1カメラ
ティアフォーが提供するC1カメラは、120dB相当のダイナミックレンジ(HDR)や高い接続性を備えた車載品質のハードウェアなどにより、自動運転や運転支援の領域に限らず、自律移動ロボットや警備・監視など様々な用途で既に国内外の100以上の企業で導入されている。
C1カメラのこれまでの好調な導入実績、および、需要が供給を上回っている状況が続いていることを受け増産に至ったとしており、今回の増産に対応したロットは2023年7月から出荷予定。
また、新規に魚眼レンズを搭載したオプションの提供を開始するとしている。
メーカー希望小売価格800(USD)レンズオプション46、85、120、198度(水平画角で記載、カメラ内レンズ歪み補正機能OFF時)現在C1カメラを利用している利用者もコメントを寄せている。

スズキ株式会社 次世代先行技術開発部
C1カメラの優れた画質性能や機能性は自動運転システムの性能向上に期待できます。今後、C1カメラの評価を行い、自動運転サービスの早期実現に向け、開発を推進していきます。

チューリッヒ工科大学(ETH Zurich), Robotic Systems Lab (RSL)
C1カメラは、その優れたハイダイナミックレンジ(HDR)性能により、私たちがロボットを野生の環境に持ち込むための研究を支援しています。車載品質の防水・防塵設計であるため、ロボットを自然の環境下で稼働させる様々なシーンで活躍しています。


●C2カメラ
C2カメラは、C1カメラの上位機種としてHDR性能やLEDフリッカ低減機能を維持しながら、2倍以上の解像度(5.4メガピクセル)をもち、遠方の物体認識や信号認識に対して強みを発揮する。
これまで1年間以上にわたる自社の自動運転システム開発においても物体認識や信号認識の精度評価に対するリファレンスカメラとしての実績を残し、車載カメラとしての製品化要件を満たすことが確認できたことから、2023年6月26日よりC1カメラの取扱代理店各社より先行受注を開始することを決定。製品の発送は2023年8月下旬より順次実施予定。
メーカー希望小売価格1,000(USD)レンズオプション30、62、120、176度(水平画角で記載、カメラ内レンズ歪み補正機能OFF時)

●C3カメラと今後の展開
C3カメラは、高速道路などの走行速度域が高いユースケースで求められる認識範囲のさらなる拡大に対応するため、8.3メガピクセルのイメージセンサを採用して開発を進めており、年内に開発を完了し、2024年初旬から提供開始予定。
C1カメラ、C2カメラ、C3カメラそれぞれで幅広いレンズオプションをもつことで、車載用途でのあらゆるユースケースに対応できるようになるとしており、車載以外のアプリケーションからの様々なニーズにも応えることで、適用事例がさらに増えることが期待されている。
今後については、車載LiDARやECUと統合されたセンサフュージョン開発キットの提供準備も進めており近日中に詳細を発表する。
また、様々な環境で取得した高画質なカメラの映像データやLiDAR等のセンサデータを用いたMLOpsソリューション(機械学習モデルの開発・運用基盤の提供)や、自動運転システムの運用において必要な遠隔監視システム、運行管理システム(FMS)とも組合せたソリューションの開発を推進し、市場に提供していくことも明らかにした。
ティアフォー販売代理店の問い合わせ先:
アイサンテクノロジー株式会社https://aisan-mobility.com/en/lineup/c1/
株式会社マクニカauto-solution@macnica.co.jp
アスメック株式会社https://www.asmec.co.jp/business/prolist.php?compid=141
岡谷鋼機株式会社t4-sales6311@okaya.co.jp
株式会社PALTEKhttps://www.paltek.co.jp/solution/tier4/index.html
株式会社RYODENhttps://www.ryoden.co.jp/business/maker/detail/7