ちいさな「農」のある暮らし(主婦の友社)

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 庭で育てたハーブでフレーバーティーをいれたり、料理に足りない野菜があったらちょっと畑で収穫したり......。そんな暮らし、一度は憧れたことがないだろうか。

 2023年4月19日に発売された『ちいさな「農」(minori)のある暮らし』(主婦の友社)は、自宅の庭やベランダ、シェアファームなど身近な場所で野菜やハーブの栽培を楽しんでいる人たちの暮らしの実例を多数収録している。今回はその中から、ルッコラの育て方について紹介する。

 ルッコラは、簡単に栽培できるごま風味のサラダ菜。英語ではロケットと呼ぶ。サラダにして生食されるほか、ピザや肉料理の添え物としても使われる。ごまの香りとクレソンに似た辛みが特徴で、料理にほどよいアクセントを与えてくれる野菜として人気が高まっている。

 美味しいだけではない。ルッコラの辛みは、わさびの辛みと同じ成分で、抗菌作用や血栓予防だけでなく、がん予防にも有効だ。また、ビタミンⅭはほうれん草の2倍近く含まれていて、美肌効果もピカイチ。風邪の予防にも効果的だという。

 育て方は簡単で、1cmほどの間隔でたねをまき、たねが隠れる程度に薄く土をかけ、ジョウロで静かに水を与えるだけ。育ってきたら間引きを行う。この間引いた葉もべビーリーフとしてサラダに活用できるので、最初のたねは多めにまいていいという。間引き後は、増し土をして苗が倒れないようにする。

 草の丈が10cmほどになったら、外葉から順次摘み取っていく。春にたねをまくと、暖かくなるころにはとうが立ってくるので、早めに収穫した方がいい。花芽ができはじめたら、花芽を摘めば収穫時期を伸ばせる。摘み取った花芽は、葉と同じくサラダとして食べられる。

 本書では、ほかにもプランターで育てられるちょっと珍しい野菜とハーブを紹介。市販ではさほど見かけなかったり、高価だったりと、あまり一般的ではない作物をピックアップしている。スーパーでは売っていない野菜も、たねなら入手しやすいという。

 また、新築した自宅の庭で、移住先の島で、シェアファームで......。それぞれの場所で「農」のある暮らしをはじめた4組が登場。庭や畑の様子、栽培方法、お気に入りの道具、野菜を生かした料理、庭づくりや農作業のヒントとしている本など、写真付きでたっぷり掲載している。

 野菜やハーブづくりの基礎も写真つきでわかりやすく解説していて、自家栽培の入門書となっている。

【目次】〇あの人の「農」のある暮らし・フローリスト/園芸店勤務脇田ひかるさん・哲弥さん(自宅の庭)・デザイナー/ユーチューバー「hibi hibi」あさこさん (市民農園)・デザイナー・ライフチューナー/農業手伝い柿迫航さん・恵さん (自宅横の畑)・デザイナーカナヤミユキさん(シェアファーム)〇直接土に触れられる、気軽に農体験できるスポット紹介〇マイファーム、マイハーベスト どんなところで、何を育てているの?・デザイナー 柴山修平 さん・画家 伊藤眸 さん(自宅の屋上)・「TOKILABO」店長 日高裕美子 さん(自宅の庭)・デザイナー 金子朋子 さん(自宅の庭と近隣にある畑)・Vloggerさとうみかこ さん(自宅前の田畑)・主婦yumi さん(自宅敷地内)・ウェブディレクター太田孟 さん・主婦兼菓子職人 香織 さん(自宅敷地と近隣にある畑)・会社員 青木美奈 さん(自宅敷地と近隣にある畑)・ハーブ友の会主宰みつ さん(自宅のベランダ)・ガーデンデザイナー森田紗都姫 さん(自宅のベランダ)・TOKILABO厳選 家庭菜園に役立つ道具・「ハーブ友の会」主宰・みつさん直伝 ハーブ使いきりレシピ〇初心者におすすめ! プランターで育てられる ちょっと珍しい野菜とハーブ・ルッコラ/ラディッシュ/スイスチャード/スープセロリ/カラシナ/オータムポエム/アシタバ/コールラビ・プランター栽培の手引き〇「苗目」の環園芸家から農家になった井上隆太郎さんインタビュー
※画像提供:主婦の友社

書名:  ちいさな「農」のある暮らし
出版社名: 主婦の友社
出版年月日: 2023年4月19日
定価: 1,540円(税込)
判型・ページ数: B5判・108ページ
ISBN: 9784074544516


(BOOKウォッチ編集部)