一般社団法人ペットフード協会「令和4年(2022年)全国犬猫飼育実態調査」によると、猫の世帯飼育率は8.63%で、飼育頭数は約883万7,000頭。多くの世帯で飼われています。平均寿命は15.62歳。猫を飼えば人生の長い時間を共に過ごすことになります。家族の一員として大切に育てたいところですが、猫を飼うには生涯でどのくらいのお金がかかるのでしょうか。

猫の一生でかかるお金は約264万円!

出典:R&Cマガジン「猫の一生にかかるお金はいくら?食費や医療費など生涯の飼育費用を3000人調査」

R&Cマガジンが、猫を飼っている3,000人にアンケート調査を実施。アンケート結果をもとに生涯費用を算出したところ、264万6,956円という結果に。もっとも高額なのが食事代で、生涯で64万4,885円、1ヶ月あたり3,515円の出費です。猫が病気になり、療養食が必要になった場合はこれ以上のお金がかかるでしょう。日常的にはその他にも、猫砂などのトイレまわりが36万936円(1ヶ月あたり1,970円)、爪とぎなどの消耗品が22万4,627円(1ヶ月あたり1,239円)かかると予想されます。

出典:R&Cマガジン「猫の一生にかかるお金はいくら?食費や医療費など生涯の飼育費用を3000人調査」

日常的な費用の他に、病気やケガの際には医療費がかかります。人間と異なり、公的医療保険がないため、医療費は飼い主が全額負担です。猫には個体差があるためあくまで平均値ですが、生涯で46万8,419円となりました。症状によっては「1年で100万円以上かかった」というケースもあり、預貯金の確保やペット保険の加入といった対策が必要です。
その他にも、暖房費が39万3,363円、冷房費が26万2,038円、健康診断が11万2,746円程度かかる見込みです。

出典:R&Cマガジン「猫の一生にかかるお金はいくら?食費や医療費など生涯の飼育費用を3000人調査」

猫を迎えるときにも費用が掛かります。猫用のトイレやキャットタワーなどグッズの購入費用が2万3,152円、オスの去勢手術、メスの不妊手術費用が1万9,076円程度かかります。また、猫を保護団体や保健所などから譲渡された場合は基本的に費用が掛かりませんが、団体によっては若干のお金がかかります。ペットショップやブリーダーから購入した人の平均金額は18万5,201円です。

猫を飼うためにかかる生涯費用は264万円程度ですが、猫の個体差や飼育環境によりかかる費用が変わりますし、思いがけない病気やケガ、トラブルなどで思わぬ出費が生じることもあります。猫を飼う際は十分な備えをもとに、万全の体制で受け入れてくださいね。