オーストラリアでデビュー後、ハリウッドに場所を移して活躍してきたミア・ワシコウスカ。ジョニー・デップとティム・バートンがタッグを組んだ大ヒット作『アリス・イン・ワンダーランド』やアネット・ベニングやジュリアン・ムーアと共演した『キッズ・オールライト』などに出演してきたが、その後ハリウッドを去ってしまった。

そのミアがエンタメサイト「IndieWire」のインタビューに応え、ハリウッドを去った理由について語った。彼女がデビューしたのは15歳のとき。19歳でアメリカのテレビドラマ「In Treatment(原題)」に出演した。「それ以来休まずに働いてきた。色々なところを転々とするライフスタイルが好きではなかった。大きなコミュニティから切り離されているような気持ちがした」と語っている。「10年から15年間、3か月ごとに新しい街、新しい国に行っていた。数か月ごとに新しい学校に通い始めるような生活だった。特に若い頃は自分に土台がないから本当に大変だった」と当時を振り返る。「そこから得られる利益が大きくて、気持ちよくそういう仕事ができるなら問題ない。でも私はそうではなかった。個人的な部分で自分の居場所を確立したかった。数週間ごとに終わる映画の撮影だけではない、自分がどこかに属しているという感覚が欲しかった」。

今はオーストラリアに戻り俳優業を続けているミア。「行ったり来たりして両方の世界のいいところを手に入れられればいいのだけれど、ただトレッドミルの上にいるような場所にはいたくなかった。トレーラーの中にいるよりももっと色々なことをしたい」。ハリウッドにもいいところはたくさんあったが「その世界だけが現実だととても奇妙な感じがする」「私という人間には合わなかった」と話している。

最新作はオーストラリア出身のロバート・コノリー監督のドラマ映画『Blueback(原題)』。ミアは密漁者から魚を救おうとするダイバーを演じている。ハリウッドの売れっ子女優の座を捨てて、自分に合った働き方を選んだ彼女がこれからどのような作品に出演していくのか、改めて注目したい。