AlbaLinkは11月2日、「許容できる心理的瑕疵物件のレベルに関する意識調査」の結果を発表した。調査は10月14日〜16日、10代〜60代男女500名(女性337名、男性163名)を対象にインターネットで行われた。

心理的瑕疵物件に住むことへの抵抗感

「心理的瑕疵物件」とは、買ったり借りたりするにあたり、心理的なハードルがある、いわゆる「事故物件」や「訳アリ物件」のこと。

心理的瑕疵物件に住むことへの抵抗感を聞いたところ、62.4%が「とても抵抗がある」と回答。「やや抵抗がある」(23.4%)と答えた人を合わせると、心理的瑕疵物件に対して抵抗感を抱く人の割合は85.8%に達し、特に女性は91.4%と非常に高い割合を示した。

抵抗がある人に理由を聞くと、「怖い」「安らげない」という意見が多かったほか、「実害はないと思うけれど、やっぱりイヤ」という声も。幽霊や心霊現象を信じているかいないかに関わらず、「心理的瑕疵物件では気持ちよく過ごせない」と感じる人も。

一方、抵抗感がない人からは「安いからメリットがある」といった意見が目立ったほか、「気にしていたら、どこにも住めない」といった声が寄せられた。

許容できる心理的瑕疵物件ランキング

では、具体的にどんな瑕疵物件ならば住めるのかを聞いたところ、「いずれも許容できない」(289人)がダントツの1位に。「穏やかに暮らせない」「精神が圧迫されそう」「何もないなら、何もない方がいい」といった声が寄せられた。

続く2位は「周辺に嫌悪施設(墓地・火葬場・遊戯施設・工場など)がある」(147人)。「イメージが悪いだけで実害がないなら許容できる」「社会・生活に必要な施設だし気にしない」という人も多い一方で、施設からの騒音や臭いが気になる場合には、避けたいと考える人が多いよう。

以下、3位「孤独死(特殊清掃済み)」(96人)、4位「事故死」(89人)、5位「孤独死(死後数日以内)」(74人)と続き、「特殊清掃されていれば部屋がキレイになっているはずなので許容できる」という意見が多く、「シミ」「臭い」などの物理的な問題がなければ気にしない人も多いよう。また、「偶発的な事故は気にならない」など、事件性がない理由については許容できるという意見が多かった。

一方、許容できないという声が多かった物件は、「自殺」(63人)、「火災(焼死)」(57人)、「周辺に反社会的勢力の拠点がある」(45人)や「殺人」(42人)。

理由を聞くと、「歴史を振り返ったら、人が亡くなっていない土地なんてないと思います」「物理的に痕跡が残っていないのであれば問題ありません」(自殺)、「失火による家事であれば、不慮の事故と同じ」(火災)、「関わらなければ大丈夫」「拠点周辺は警察が警戒しているので、一般人に危害が及ぶことは少ないはず」(反社)など、物件自体に痕跡やダメージが無ければ問題ないという人が多数。

また、「殺人」に関しても、「死んだ場所がたまたまその不動産だっただけ」「部屋の物理的破損がなければ許容できる」など、自分の生活に実害がなければ気にしないという人もかなりいることが分かった。