東京で泊まるべきホテルの1つ。【ホテル雅叙園東京】で夢のような時間をすごす

写真拡大 (全29枚)


日本を代表する老舗ホテルのひとつ【ホテル雅叙園東京】。ミュージアムホテルとも、竜宮城とも呼ばれ、2,500点もの絢爛豪華な美術作品が館内いたる所を飾ります。客室は全室スチームサウナ付きのスイートルーム。美味しい料理をいただけるレストランやラウンジサービス、心温まるホスピタリティなど、“一流”と呼ばれるスモールラグジュアリーホテルには、何度でも泊りたくなる魅力があふれます。

 

圧倒されるほど素晴らしい館内


ホテル雅叙園東京は、昭和3年(1928年)に創業者の細川力蔵が東京芝浦に料亭「芝浦雅叙園」を開いたのがはじまりです。昭和6年(1931年)には現在の目黒に日本料理と中国料理の料亭「目黒雅叙園」を開業。庶民でも料理を楽しみながら、滞在中は夢のようなひと時を過ごしてもらいたいという願いから、館内至る所に華やかな美術品を飾るようになりました。



▲クルマ寄せまで張り出した大きな屋根が特徴の玄関

JR目黒駅から、桜並木で有名な目黒川に向かって行人坂を下って行くと、8分ほどでホテル雅叙園東京のゲートです。駅から送迎バスもありますが、傾斜が急な行人坂やユニークな石像が並ぶ大圓寺など、徒歩で訪ねるのも楽しいひと時になるでしょう。



▲玄関から続く「花魁(おいらん)回廊」には、江戸期の風物を立体的に彫り上げた彩色木彫板が飾られ、天井には縁起物とされる扇型の絵が描かれます

ホテル雅叙園東京は、時の名だたる日本画家が描いた壁画や天井画、木彫や、技巧を凝らした組子細工などが素晴らしいミュージアムホテル。「昭和の竜宮城」とも呼ばれ、絢爛豪華な色使いやそのあでやかさは圧倒的。さらに贅をつくした宴会場や特別室を見学できる、宿泊者限定の館内アートツアーは驚きの連続です。



▲情緒あふれる日本庭園 <画像提供:ホテル雅叙園東京>

緑豊かな庭園には、錦鯉の泳ぐ池や涼し気な滝もあり、都会にいることを忘れてしまいそう。ホテル雅叙園東京(旧目黒雅叙園)は日本最初の結婚式場で、庭園で前撮りを楽しむウエディングドレスや打掛姿の幸せそうなカップルも、このホテルならではの風景です。



▲カフェやレストラン、宿泊エリアへの入口にある「招きの大門」。本瓦の大屋根には縁結びを表す棟飾りが施されています



▲解放感抜群のアトリウム。左手に建つかやぶき屋根の建物は日本料理「渡風亭」

アトリウムにはサンドウィッチやデザート、アフタヌーンティーなどを楽しめるカフェラウンジ「パンドラ」や、ダイニングのNew American Grill“KANADE TERRACE(カナデテラス)”、個室宴会場がある日本料理「渡風亭」などがあり、一般客も利用できます。



▲テレビ番組でもよく紹介される東京都指定有形文化財「百段階段」

昭和10年(1935年)に建てられた文化財「百段階段」。99段のレトロな階段に沿って、7棟の豪奢な宴会場が並び、現在はアートの企画展が定期的に催されます。企画展が開催中ならホテルのゲストは半額券をいただけます。



▲階段の途中にある7部屋は、作りの豪華さもさることながら、昭和初期にタイムスリップしたノスタルジックな空間です

 

特別感が味わえる客室


客室は2017年から2019年にかけてリニューアル。大型施設でありながら、60室という贅沢さ。そのうえ全ての客室は80平米以上のスイートルームになっていて、バスルームにはスチームサウナを備えます。



▲6階から8階の宿泊フロアへ向かう専用エレベーター。扉には孔雀の螺鈿細工が施されます

孔雀の羽は扇のように末広がり開くため、縁起がいいとされる鳥。貝殻の裏側にある真珠層を貼る螺鈿細工は驚くほど細密で、フロアごとに孔雀の絵もことなります。しかもエレベーター内には最も美しい螺鈿の孔雀が描かれ、階を移動する数秒間では見切れない豪華さです。



▲8階でエレベーターを降りるとホテルのフロントになっていて、座ってチェックインを行います



▲客室階の廊下は落ち着いた雰囲気。スッと静寂が訪れて、ゆったりとしたホテルステイに気持が切り替わる瞬間です。京唐紙を使ったアートなど、階ごとに色や雰囲気が異なります



▲「エグゼクティブスイート」

 

リビングとベッドルームからなる「エグゼクティブスイート」。柿渋を使った壁紙や畳をイメージしたいぐさ模様のカーペットは、さり気なく茶室をイメージしたモダンコンセプト。十分な広さのウォークインクローゼットも用意され、服や鞄、こまごまとした旅支度を仕舞えるので、非日常の雰囲気を壊すことなく滞在できます。



▲部屋に置かれた折り紙は日本の伝統が感じられる手作りのおもてなし

開業当初、庭にあった小動物園で孔雀を飼っていたことから、今も館内には無数の孔雀のモチーフが残ります。部屋の孔雀の折り紙は、ゲストの繁栄と開館当時の雰囲気を感じてもらいたいという想いから置かれます。



▲「エグゼクティブスイート」のベッドルーム

この客室はベッドルームの扉が閉まり、リビングとセパレートできる作り。シモンズのベッドは寝心地がよく、ゲストからの問い合わせもあるほどです。窓のシェードとカーテンは電動で開閉します。



▲「センベイブラザーズ」や「ほしいも屋さんの自然派かりんとう」など、国産にこだわって厳選されたお菓子やおつまみを用意(有料)



▲飲み物も充実

3種類用意されたネスプレッソや香り高い「ティーアース」のお茶は無料。有料のミニバーや冷蔵庫にも国産にこだわったドリンクがそろい、エグゼクティブシェフソムリエが厳選したワインのフルボトルも用意。この日はマンズワイン小諸ワイナリーの「ソラリス ユヴェンタ・ルージュ」が置かれていました。



▲精巧な組子障子が有名なホテル雅叙園東京。客室に置かれた茶器の箱も組子細工で、お茶碗や急須は有田焼です



▲全室にジェットバスとスチームサウナを完備

大理石のバスルームは高級ホテルの証。広々としたジェットバスや、レインシャワー付のシャワーブースを備え、スチームサウナ(写真正面)は1人用サイズ。温度は44度ほどで汗もたっぷり出ます。サウナ好きにはたまらないプライベートサウナを満喫できました。



▲今治タオルをそろえ、バスローブも備えます



▲充実したアメニティ

女性用基礎化粧品はフランスの「omnisens PARIS(オムニサンス・パリ)」、男性用には「ポール・スチュアート」、バスルームのシャンプー類とボディローションはイタリアのピュアオーガニックブランド「NATURAL FOUNDATION(ナチュラルファンデーション)」を用意。マウスウォッシュもありました。



▲癒しのスパブランド「オムニサンス・パリ」の基礎化粧品

「オムニサンス・パリ」の基礎化粧品は、アンチエイジング効果を持つとされるフランス・ブルゴーニュ地方のグラニ・ローズ海岸で産出する海洋深層水を使用。ちょっとうれしい選択です。

 

贅沢な和室スイート


「ジャパニーズ」グレードの和室は、2部屋のみの120平米と10部屋の80平米タイプで、定員はどちらも4名まで。2019年にリニューアルして日本の名勝を部屋の名前にしています。



▲「相模」は120平米ある贅沢な和室です

「ジャパニーズ」は部屋の壁が塗り壁になっていて、旅館のような雰囲気の滞在を楽しめます。



▲寝室の一角には蹴込床を設け、茶室を思わせるような床の間になっています



▲茶の湯の席で使われる「風炉先屏風」をイメージしたヘッドボード

客室「相模」は美しい渓谷が見られる相模川はもちろん、平安時代に活躍した女流歌人の名前。当時の雅楽の衣装を思わせる高貴な柄に仕上げた西陣織を、ベッドサイドにあしらいます。部屋ごとに、その名前にちなんだ柄の西陣織が使われます。



▲「相模」の洗面はダブルベイシン。ジョイスティック型の水栓やサークルライトのついた凹面鏡など、モダンな仕様になっています



▲「ジャパニーズ」のバスルームは他の客室とは違い、窓の障子や行燈型の照明など、和のテイストを採り入れます



▲一部の客室には髪質に働きかける「ホリスティックキュア ドライヤー Rp.」を採用

 

ラウンジサービスで優雅な時間を


「エグゼクティブラウンジアクセス付」のプランで宿泊すると、8階にあるエグゼクティブラウンジ「桜花」で、ドリンクサービスやフードプレゼンテーションを利用できます。14時のアフタヌーンティータイムから、アルコールも提供されるカクテルタイムやナイトキャップの22時までと、翌日は13時まで利用可能。優雅な滞在を満喫できます。



▲おすすめのラウンジサービス付きプラン



▲宿泊ゲストが自由に利用ができるライブラリーラウンジ「椿 -TUBAKI-」

エグゼクティブラウンジ「桜花」と同じフロアにある、ライブラリーラウンジ「椿 -TUBAKI-」。居心地のいいサロンには、創業以来受け継がれた日本画家蔦谷龍岬(つたやりゅうこう)の欄間絵や、螺鈿細工が美しい床柱、繊細な組子障子など、濃密な作り込みが見事です。デスクワークのためのコンセントも整います。

 

一度は泊っておくべきホテル。そんなふうにおすすめできるのが【ホテル雅叙園東京】です。絢爛豪華な美術品の数々は唯一無二。創業者の細川力蔵が思い描いた、夢のような滞在が満喫できます。【ホテル雅叙園東京】へ泊るため、ぜひ旅に出てみてくださいね。<text&photo:みなみじゅん 予約・問:ホテル雅叙園東京 https://www.hotelgajoen-tokyo.com/>