最終話が17日深夜に放送された主演・鈴木伸之、共演・犬飼貴丈によるドラマ『ケイ×ヤク−あぶない相棒−』(読売テレビ・日本テレビ系、毎週木曜よる11時59分から放送)。毎週、鈴木伸之と犬飼貴丈のバディが「かわいい」「目が離せない」「2人の絆に胸熱」 と話題で、先週から早くも「ロス」の声が多く上がっていた。最終話が始まると「#ケイヤク」がトレンド入り。黒幕との最終決戦と2人の物語の結末に注目が集まったが、意外な展開にSNSでは「これあと10分で終わる??」「絶対続編あるよね!?」「これは映画化期待しちゃう」と盛り上がりが続いている。


物語は、堅物な公安捜査官・一狼(鈴木伸之)とミステリアスなヤクザの若頭・獅郎(犬飼貴丈)がバディを結成し、闇に葬られた事件を追う“あぶないサスペンス”。(以下、最終話ネタバレあり)。



一狼(鈴木伸之)と獅郎(犬飼貴丈)は、ついに事件の黒幕と最終決戦へ。一狼は幼い頃に事件で両親を亡くし、長い間苦しみを背負ってきた。犯人と対峙したら何をするかわからないと不安を抱えている。獅郎もまた、幼い頃にかわいがってもらった野々村(眞島秀和)を、“事件の犯人”という無実の罪から解放したいという思いを胸に事件を追ってきた。最終話ではそれぞれの強い思いが溢れ、お互いに支え合う2人から目が離せなかった。



獅郎は黒幕の手がかりを得るため、再び大須総理(板尾創路)と会う。大須は綺麗な夜景の見えるホテルの一室で、昔のことを思い返していた。獅郎のために生まれ年のワインを用意して一緒にタバコを吸う大須は、獅郎との時間を大切にしているように見える。

「今日のこと…絶対 忘れません。」

「来年も また…この部屋で会おう。」

大須は、獅郎との関係がこの先も続くと考えていた。利用されていたとわかった今でも大切な思い出として美しく蘇る。


まだ獅郎を断ち切ることはできていない様子の大須だが、それは獅郎も同じなのかもしれない。大須と会うのは危険だと心配する一狼に「俺は大須を見てきた。利用するために誰よりも」と言い切り、1人で会いに行く。大須なら、黒幕の居場所であり、息子・匡(吉村界人)が監禁されている場所がわかるはずだ。獅郎は、大須が自分の息子を犠牲にするはずがないと信じていた。しかし、なかなか事件について話さない大須。

「そうやって息子 捨てんのか?俺の親みたいに…。」

獅郎は、感極まり必死に訴えかける。そんな獅郎に、大須は“全て息子を守るためだった”と明かす。黒幕の山田に脅されていたこともわかり、獅郎は大須の息子を助けに行くことを約束する。獅郎と大須が築いてきた確かな信頼関係が見えたこのシーンには「獅郎さんの話し方が、ずっと優しい…」「2人の関係は切ない」「大須総理と獅郎…泣かされた」とコメントが寄せられた。


黒幕である林(三浦誠己)と山田(平田満)が、事件に関係する大須の息子・匡と東幸子(中田クルミ)を那須の別荘で監禁していることがわかった。罠だと知りつつも、一狼と獅郎は匡と幸子の奪還に向かう。いよいよ決戦の時。

覚悟を決めた2人が、満天の星空の下で額を合わせるシーンはSNSでも「全てを“わかってる”感あって最高」「言葉がなくてもすごく綺麗」と盛り上がりを見せた。



一狼(鈴木伸之)と獅郎(犬飼貴丈)が監禁場所に突入すると、山田(平田満)は落ち着いた様子で2人を迎える。

その穏やかさがより緊張感を高めた。山田は、事件を起こしたのは匡や幸子たち4人で、大須(板尾創路)がそれを揉み消したと話す。罪悪感から取り乱す幸子に、一狼は「わかってる。君が ずっと苦しんでたことは。」と正面から向き合う。幸子のために証言する覚悟を決めた父のことを話す一狼からは、事件を起こしたことへの復讐心は感じない。ついに事件の犯人にたどり着いた一狼だったが、ひとつひとつ明らかにしてきた事実は複雑だった。涙ぐみながら訴えかける一狼は、事件を悔やみ苦しむ幸子と全力で向かい合い、自分なりに事件を理解しようとしていた。


しかし匡は「俺は 悪くない。」「なんで俺が」と悪びれる様子もなく開き直る。

ふつふつと湧き上がる怒りを必死で抑える一狼だが、表情は次第にゆがんでいく。涙を流して匡を押し倒し、ナイフを振りかざす一狼。

「どれほどの人が犠牲になったと思ってる。その家族や 友人や恋人…遺された人たちの心をズタズタに切り裂いて…」

「それでもまだ そんなことが 言えんのか!」

一狼の魂の叫びのような訴えに、怯える匡だったが「俺は…悪くない。」と繰り返す。

「おまえが仕掛けた爆弾で…。両親を失った俺の前でも 同じことが言えんのか!」

一狼は、そんな匡を前にしても必死で自分を抑え続けるが、高ぶった感情が溢れて止まらない。泣きながらナイフを持つ手は震えている。長年苦しみ続けた事件の犯人から出る言葉は「俺は 悪くない。」「助けて」という自分本意なもの。自分ではもう止められない衝動に、一狼は我を失いかけていた。

「半分 もらうな」

震える手を優しく包み込んで、一狼を止めたのは獅郎だった。一狼の想いを一番理解し、静かに見守っていた獅郎。一狼に代わって匡を思い切り殴りつけ、優しい表情を見せた。視聴者も「緊迫感で息できなかった」「二人の関係性が凝縮されたシーン」「何回観ても号泣」と目が離せない展開となった。


山田は自身の手は汚さず、一狼の復讐心を煽って匡と幸子を始末しようと考えていた。しかし、一狼には獅郎がいる。

「俺はもう 昔の俺じゃない。俺たちは どんなに時間がかかっても必ずおまえを追い詰める。」

「それを忘れるな。」

そう言い放つ一狼の目からは、簡単には揺るがない強さがにじみ出ていた。



大須(板尾創路)は、息子が起こした事件を隠蔽し、野々村(眞島秀和)を犯人に仕立て上げたと証言。そのことで黒幕である林(三浦誠己)と山田(平田満)から脅されていた大須は、ただ息子を守りたいと願う1人の人間だった。「利用するようなことして ごめん。」「もう二度と…あなたに会うことはない。」獅郎は、そんな大須との関係を誠意を持って終わらせた。板尾創路は、威厳と愛情ある総理を見事に演じ、大須と獅郎の物語に深みをもたらした。


舎弟である蒼井(弓削智久)と赤松(大野瑞生)との関係を見ても、刹那的に生きてきた中にも、どこか温かさを感じさせる獅郎。事件の犯人に仕立て上げられた野々村にも、莉音(栗山千明)との笑顔の写真を送り、無実の証明を誓う。一狼もまた、千夏(萩原みのり)と両親の墓参りに行き、事件にひとつの区切りをつけていた。そんな中、事件を起こした犯人は匡たちではなく、林かもしれないという情報が入る。まだ事件は終わらない――


最終回だったが、事件は新たな展開を迎えた。最後に、第1話オープニングの「全部終わったらさ、あれ作ってよ。」とイルミネーションの中で獅郎が甘い卵焼きをねだるシーンにつながり、これからも事件を追い続けることを示唆して『ケイ×ヤク』は幕を閉じた。初めて見たときとどこか違って見えるのは、鈴木伸之と犬飼貴丈が2人の強まる絆を積み重ねてきたからだろう。「泣いた」「色々なことを経てからのあのシーンはやばいエモい」と涙する視聴者が続出した。

「また会えるということですから。例の2匹の蝿に。」

山田のこの言葉には、続編への期待が高まる。


最終回の「おまけ」は、ついに莉音と3人で旅行に行く一狼と獅郎。

当日の朝もまだ準備が終わらない。きちんと洋服をたたんでスーツケースにいれていく一狼に、「これも入れて。」と枕や大きなボードゲームを持ってくる獅郎。「枕なんか入らないだろ!」「全部 却下だ!」と本気のツッコミを見せる一狼も、「トランプは俺が持ってきた!」と旅行をとても楽しみにしている。結局練習したという手品セットまで持っていくことになる展開に視聴者からも「最終回のおまけ最高!!」「かわいい〜〜〜泣ける〜」の声が上がった。そして最後に映し出されたのは獅郎の部屋の契約更新書類。同居人として一狼の名前が記されており、「ふたりの名前が書いてあるのがエモい」「ふたりのケイヤクも更新されたことを示しているのすごい好き!」と見事な演出に盛り上がった。


『ケイ×ヤク』は原作が連載中で、ドラマオリジナルの予想がつかない展開や原作との対比も見どころのひとつだった。原作でも人気のエピソードがドラマで流れると、「原作で好きなところ!」「神シーン再現、最高でした」と盛り上がった。話題の「おまけ」も、ぜひ原作とあわせて楽しもう。さらに、劇伴音楽を収めたオリジナル・サウンドトラックも配信中で、2022年8月3日(水)にはBlu-ray&DVD-BOXの発売も決定している。メイキング映像やブックレットの特典も予定されているとのことなので、こちらもチェックしよう。



■プラチナイト モクドラF『ケイ×ヤク−あぶない相棒−』

毎週木曜よる11時59分〜

出演:鈴木伸之 犬飼貴丈 徳井義実 萩原みのり 松本利夫 吉村界人 / 栗山千明(特別出演)/ 板尾創路
原作:薫原好江『ケイ×ヤク−あぶない相棒−』(講談社「Palcy」連載中)

(C)読売テレビ