今季はどんな“派手な”活躍を見せてくれるのか?(撮影:GettyImages)

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2020年、21年が統合された昨季の国内女子ゴルフツアーで、賞金ランキング、メルセデス・ランキングのいずれかで50位以内に入った52人がシード選手として、22年のフル出場権(一部大会を除く)を手にした。そのうち米ツアーに主戦場を移した笹生優花を除く12人の初シード選手をここで紹介する。今回は山路晶(賞金55位、メルセデス47位)。
潜在能力は世代でも屈指。そう言われ続けてきた若き飛ばし屋が、初シードをつかみとった。昨季のシード入り基準は賞金ランク、メルセデス・ランク(以下MR)のいずれかで50位以内に入ること。賞金は55位でそのラインに到達しなかったが、MRで47位に滑り込み、トッププレーヤーの仲間入りを果たした。
昨季の最高位は21年「ニトリレディス」の3位タイ。出場38試合中、トップ10に7度入る活躍でシード入りにまい進した。終盤5試合のうち4試合が予選落ちと、ゴール目前でスタミナ切れも起こしたが、なんとか逃げ切った形だ。19年末に行われたQTは1次で敗退。20年シーズン(後に21年と統合)開始時のQTランクは109位で、当初は下部のステップ・アップ・ツアーとの並走だったが、少ないチャンスを生かして、リランキング、さらにリシャッフルを通過し、シード入りにこぎつけた。
スタッツ面で、ひときわ輝くのが平均250.61ヤードで7位に入ったドライビングディスタンス。男子スペックのドライバーを使用し、硬さXのシャフトを操ることもある生粋の飛ばし屋だ。さらにイーグル数が10個で4位につけるなど、そのプレースタイルは超攻撃型といえる。前述したニトリレディスで2日続け「66」を出し上位を争ったかと思えば、3試合後の「住友生命Vitalityレディス 東海クラシック」では予選2日間ともに「81」と大叩きし予選落ち。こんな大波を乗りこなした。
ハマった時は手がつけられない。それを象徴するのが、昨年5月の「リゾートトラスト レディス」だろう。2日目に1ラウンドで2度のホールインワンを達成した試合だ。結果的に予選落ちを喫し、「複雑ですね」と苦笑いを浮かべたのが、これがのちにギネス新記録に認定されることになった。その時のことは「2回とも狙い通りに打てましたが、まさか両方入ると思わなかったので驚いたことを覚えています」と振り返っている。
思わぬ勲章も手にして、3月からの新シーズンを迎える。「シード選手として、またギネス世界記録保持者として、今年(20-21年シーズン)以上の成績を残せるよう頑張ります」と、それに恥じぬ活躍を“期待される”のは本人も承知済みだ。ちなみに以前、「ドライバーはかなり抑えめに振っている」という話を聞いたこともある。やはり、そのポテンシャルは未知数だ。
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