MicrosoftはOffice製品のサブスクリプションサービス「Microsoft 365」をアメリカで年間約8000円で提供しています。しかし、中には無料でOffice製品を使いたいがために海賊版を利用している人も。gHacksの報告で、Microsoftはこのような海賊版ユーザーに対し、正式なMicrosoft 365の50%割引オファーを提供していることが判明しました。

Microsoft is trying to get pirates to subscribe to a Microsoft 365 subscription with a 50% discount - gHacks Tech News

https://www.ghacks.net/2021/12/03/pirated-versions-of-office-are-getting-a-discount-offer-for-a-microsoft-365-subscription/

Microsoft tempts software pirates with 50 percent discount on Office - The Verge

https://www.theverge.com/2021/12/9/22825774/microsoft-office-pirated-software-discount-offer

gHacksに記事を投稿したAshwinさんは、海賊版Officeを使用する友人からそのスクリーンショットを提供してもらったとのこと。以下がスクリーンショットで、海賊版はOffice 2019のもの。よく見るとピンク色のリボンで「最大50%オフ。期間限定で、正規のMicrosoft 365サブスクリプションが最大50%割引」と書かれています。



このリボンのリンク先はMicrosoftの公式ページになっており、「Pirated software exposes your PC to security threats(海賊版ソフトウェアはあなたのPCをセキュリティの脅威にさらす)」という見出しとともに、50%割引の詳細が書かれています。アメリカでは「Microsoft 365 Family(年間99.99ドル/約1万3000円)」と「Microsoft 365 Personal(年間69.99ドル/約8000円)」が提供されており、割引を適用させると初年度の価格がそれぞれ49.99ドル(約5700円)と34.99ドル(約4000円)になります。

Prevent Risks from Microsoft 365 Cracks & Software Piracy

https://www.microsoft.com/en-US/microsoft-365/buy/get-genuine-b



ソフトウェアメーカーが海賊版ユーザーを正規版ユーザーに変えるための割引を提供することは過去にほとんど例がありません。取り組みとしてはユニークですが、Ashwinさんは「海賊版ユーザーはお金を払いたくないから海賊版を利用するのではなく、通常、正規料金を支払う余裕がないから海賊版を利用します。就職前は同じ船に乗っていたのでよくわかります」「50%割引でも『手の届く贅沢品』の価格である可能性があります」とコメントしました。