Infinity Ward
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Activision Blizzard社の従業員と契約社員は、Raven Software社の同僚を支援するためのストライキを実行しました。これは7月にActivision Blizzardがカリフォルニア州にセクハラ疑惑で提訴されて以来、3度目のストライキとなります。

今回のストはActivision Blizzardの人気タイトル『Call of Duty』シリーズに携わるRaven Studiosで、品質保証チームの12人が解雇(レイオフ)されたことを発端とするもの。Raven Softwareでは月曜日に、この突然の解雇に対して従業員60人が抗議のストライキを敢行、つづけてActivision Blizzardの社員らも抗議に加わったとのことです。今回のストライキはこれまでと異なり終了日を設けておらず、解雇した12人を含む品質保証担当の従業員を正社員として雇用するよう求めています。

Activision Blizzardの従業員擁護団体”A Better ABK"は、「Ravenの品質保証部門は、スタジオ全体の日々の機能に不可欠です。安定した仕事と利益が得られる時期に業績の高いテスターの契約を打ち切ることは、スタジオの健全性を危うくする行為です」と述べ「ストライキ参加者は、何よりもスタジオの継続な成功のために考えて行動している」としました。

Ravenの幹部は品質保証チームに対してゲーム開発スタジオに残すかどうかを決めるため、全員と個別に面談を行うとしていました。そして、チームの3割相当に対して来年1月28日付けで契約を終了すると通知したとのこと。またそれ以外にも多くの人が年明け以降も仕事があるかどうかわからない状況になっているとされます。なお、A Better ABKによれば、解雇通知を受けた全ての人は、解雇事由に該当するような職務上の問題などはなかったとのことです。

Washington Postが伝えたところによると、Ravenの責任者であるブライアン・ラフェル氏は月曜の全社ミーティングでこの解雇はレイオフではないと述べたとされます。そして、解雇された人たちとはただ単に契約の更新をしないことを決定しただけだとしました。ただし、ラフェル氏は後にこの発言を謝罪したと伝えられています。

Activision Blizzardの広報は「今後数か月のうちにおよそ500人の非正規社員を正社員に切り替える予定だ」と述べました。しかしその一方で「残念ながらこの変更の一環として20人の派遣社員にも契約を終了することを伝えたとしました。

今回のストライキは、Activision Blizzardを数か月間混乱に陥れているセクハラ疑惑を発端に続く一連のゴタゴタと直接は関係ありませんが、それだけ会社内の不満が煮詰まっていることを示していると言えるでしょう。

Source:Washington Post, Bloomberg