2005年中に捜索願いが出された家出人は、前年に比べ5000人以上減ってはいるが、それでも依然として9万人以上いた。警察庁が8日までにまとめた「平成17年中における家出の概要」で明らかになった。70歳以上の家出人が9500人以上いたことも分かった。

 昨年1年間に捜索願いが出された家出人総数は9万650人で、04年に比べ5339人減少した。このうち、捜索願いの有無にかかわらず、何らかの形で所在が確認された家出人は8万5071人。性別でみると、男性が5万7706人で全体の6割以上を占めている。

 年齢別では、19歳以下が2万270人で最も多く、全体に占める割合は22.4%。次いで、20歳代が1万7270人(19.1%)、30歳代が1万5835人(17.5%)、40歳代が1万1602人(12.7%)という順。70歳以上は、徘徊などの一時的失踪も含め9503人で全体の約10%を占めており、60歳以上と合わせると1万5579人(17.2%)となり、40歳代を抜く。

 家出の原因・動機は、家庭関係が1万8429人と最多で、全体の20.3%。以下、疾病関係が1万2092人(13.3%)、事業・職業関係が1万2021人(13.3%)、異性関係が3859人(4.3%)と続く。

 家出人の数は、2000年から増加の傾向にあり、01年から3年連続して10万人を超えていたが、04年から減少に転じている。【了】

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