WOWOWのオリジナルドラマ『連続ドラマW 彼らを見ればわかること』(毎週土曜22:00〜 ※第1話無料放送)が、WOWOWプライムにて2020年1月11日よりスタートする。二子玉川のマンションに住む3人の女性(中山美穂、木村多江、大島優子)と3つの家族、それぞれの事情と欲望が入り乱れる大人の物語は、放送発表時から話題を呼んだ。

今回は、中山演じるレディコミ漫画家・内田百々子の元夫で、大島演じる新妻・流美とともにマンションに引っ越してくる鴨居葉介を演じた長野博にインタビュー。13年ぶりの連ドラ出演となった長野に、作品や自身の仕事観などについて話を聞いた。

『連続ドラマW 彼らを見ればわかること』に出演する長野博 提供:WOWOW


○■後輩・高橋優斗と顔が似ている!?

――今回、役作りで心がけたことや、ご自身と似ている部分などはありましたか?

僕が演じた葉介は、いろんなできごとが起こる中で心情が揺れ動きます。すごく周りの空気を読むんだけど、意外と繊細だから、自分に返って来てしまったりします。役が自分の性格に近いかどうかは、いつもあまり考えないんです。どんな役でも、役は役として演じていますね。

――ぜひ共演のみなさんのことも教えてください。妻役の大島優子さんには、どんな印象を持たれましたか?

とても話しやすい方ですね。撮影の合間など、みんなに「あれ、〇〇ですよね」とか話しかけていて。僕も「前は歌番組では会ってたけど、今まで挨拶くらいだったね」など、話していました。お芝居で向き合っていても、テレビで見ている印象と同じ面もあれば違う面もありますし、ナチュラルな方だなと思います。

――後輩である、HiHi Jets/ジャニーズJr.の高橋優斗(※高ははしごだか)さんとも初共演になりますね。

現場で、リラックスして演じている印象があります。本番前に普通に話していても、バッと芝居に切り替えている。何シーンか一緒なので、合間に話すこともありますね。この前、現場で誕生日を迎えていたんですけど、今回演じる柊司と同じで、本当に20歳。やっぱり今の子は、しっかりしてますよ。後輩の子たちは、本当に!

――どういう時に、それを感じるんですか?

例えば、後輩が舞台を観に来た時に、差し入れを持ってきてくれるんです。僕たちがJr.の時には考えてもいなかったです(笑)。「お菓子はたくさんあると思うので」と、あえてタオルを持ってきてくれたりして。偉いなと思います。

――後輩のジャニーズJr.と共演することは、これまであまりなかったですか?

なかなかないですよね。珍しいかもしれないです。

――SNSでは、お二人が似ているからぜひ共演しているところを見てみたい、という声もあったそうです。

そうなんですね。大島優子さんには「骨格が似ている」と言われました。自分では、ちょっとわからないですけどね(笑)。

――中山美穂さんとの共演はいかがですか?

まだそんなにお話していないんですが、僕はテレビで見ていた方なので、「中山美穂さんだ!」と思ってしまいますね。そんなこと思っちゃいけないんですけど(笑)。すごく透明感があるというか、いい風をいただいています。

○■「やりたいことをやれている」のが大事

――この作品に登場する家庭と仕事を両立している女性たちについてはどういう印象ですか?

素敵ですよね。それはすごく自然なことで、やりたい仕事があったり、「働きたい」という気持ちに、「女性だから」「男性だから」ということはないと思います。本来そうあるべきだとも思いますし、選択するのは自分自身なので、バリバリのキャリアウーマンでも、そこまでではなくても、やりたいことをやれている、働きたいから働けているというのが、良いことだと思います。

――では、長野さんご自身が、ここまで仕事を続けられている原動力はどこにあると思いますか?

僕は、一度芸能界を辞めていた時期があったんですけど、やりたいから続けられている。だから、「やりたい」という気持ちが大切なんだと思います。もちろん、やりたいことばかりをできるわけではないですし、それも必要なことだと思いますけど、それでも続けられるのは、やりたい仕事に出会えたということなのかな。

いろんなタイミングや、運もあると思うんです。きっと、絶対につきたかった仕事につけなくて、それでもやっている人もいるだろうし。だから、「向き合う」ということが大切なのかもしれません。向き合って本当にダメならやめるかもしれないし、逆に、良いところを見つけられるかもしれない。僕もひとつひとつ積み重ねてきた結果、ここまでやれているだけなのだと思います。



――改めて、作品の中で長野さんが印象的だったのはどのようなところですか?

1話の冒頭で、女性陣が「本当に幸せなのか」と、それぞれ内に秘めている心の言葉を出しているのですが、彼女たちが自分を客観的に見てる部分があるんだろうなと思いました。でも、男性でもあることですよ。今回は女性が心境を語ってますけど、男性女性関係なく、どこかで自分を客観的に見る部分はあるんだろうな、と思います。

『彼らを見ればわかること』というタイトルですが、いろいろな物語が生まれているんですよね。それぞれの家庭が積極的に絡んでいるというよりも、どこか明らかになる、浮き彫りになっていく感覚があって。そういう面白さがあります。

■長野博

1972年10月9日生まれ、神奈川県出身。1995年、V6としてCDデビュー。主な出演作に、ドラマ『ウルトラマンティガ』(96〜97年)、『勉強していたい!』(07年)、映画『大決戦!超ウルトラ8兄弟』(08年)、舞台『フォーティンブラス』(03年)、『THE PRODUCERS』(05年、08年)、『Forever Plaid』(13年、16年)、『クイーン・エリザベス -輝ける王冠と秘められし愛-』(19年)など。 2020年4月〜5月に舞台『Forever Plaid』の上演を控えている。