スマホの「飛び出すカメラ」本格普及へ? 日本電産が部品を量産
日本電産はスマートフォンの「飛び出すカメラ」の動力機構向け部品を量産開始したと明らかにしました。

日本電産は掃除機からロボットまで、さまざまな分野のモーター製品を製造するモーターメーカー。スマートフォンなどに搭載可能な超小型モーターも手がけています。1月23日に同社が開催した2019年第3四半期の決算説明会のなかで、永守重信会長は「(1月23日までの)この一週間で、新たにミリオンピース(数百万個規模)の量産を開始した」と語りました。

「飛び出すカメラ」とは、使う時だけ展開される、可動式のカメラ機構のこと。スマートフォンが大画面化するなかで、前面に必要なインカメラなどのパーツを配置しつつ、なるべく画面を大きくするためのアイデアとして考案されました。代表的な製品には中国OPPOの「Find X」があります。

▲「OPPO Find X」の飛び出すカメラ

日本電産は、この飛び出すカメラの動力機構に内蔵されるサーボモーターを製造しています。同社はこの部品を中国メーカー2社の『O社』と『V社』の2社から受注しているとのことで、この2社は決算資料に添付されている表から推測するに、OPPOとその系列企業のVivoを指すものと思われます。



▲日本電産の決算説明会資料より

同社のIR・CSR推進部長 永安正洋氏は「スマホ市場のシェアで半分を占める中国と韓国の5社のうち多くは、ポップアップとスライドアップのカメラを搭載したモデルを出していくのではないか」と語りました。同社は飛び出すカメラ向けの動力機構の市場規模を、2020年に1000億円規模と見込んでいます。

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